we
米国(1): 先発明主義から先願主義への移行とグレースピリオド(発明公開後の出願猶予期間)
米国の特許制度の最大の特徴は、先発明主義とグレースピリオド(発明公開後の出願猶予期間)でしたが、2011年9月16日にオバマ米大統領が「リーヒ・スミス米国発明法案」(Leahy-Smith America Invents Act))に署名したことにより、先発明(first-to-invent)主義から先願(first-to-file)主義へ移行することが決定しました。一方、1年間のグレースピリオド(one year grace period)制度は維持されます。グレースピリオド(猶予期間)の制度自体は、日本など米国以外の国にも存在しますが、米国におけるグレースピリオドは、元来、先発明主義に直結した制度であり、他の国とは適用の条件などが異なります。米国の先願主義は「1年間のグレースピリオド付き先願主義」(又は"first-inventor-to-file system"や"first-to-disclose system")のように称されることもあり、先願主義に移行後、このグレースピリオドの制度がどのように活用されるのか注目が集まっています。
先発明主義から先願主義への移行
米国は、最初に発明をした発明者に特許権を与える先発明主義を採用しておりましたが、2011年の法改正により、原則的に最初に出願をした発明者に特許権を与える先願主義へ移行します。但し、この移行は直ちに行われるわけではなく、2013年3月16日以降の出願が先願主義に基づいて処理されることになります。
先発明主義への移行の主要な目的は、国際的な調和(harmonization)を図ること及び抵触審査(Interference)手続きなどの先発明主義に由来する複雑な手続きを省くことで特許庁における手続きを効率化し、70万件にも及ぶ未処理案件(backlog)を減ずることにあります。
Prior art(先行技術)の定義拡張
日本を含む米国以外のほぼ全ての国は先願主義を採用していますので、今回の米国の先願主義への移行は、米国外における特許実務に与える影響は少ないと思われます。
しかし、先願主義への移行に伴いPrior art(先行技術)の定義が拡張されることに注意する必要が有ります。要するに先願主義への移行前であれば先行技術とならなかったものが、先願主義移行後は先行技術として引用される可能性があります。拡張されるのは以下の2点です。
1. 「世界公知」への移行
旧法下では新規性喪失の事由となり得る公知・公用は、米国内におけるものに限定されていたが、今回の法改正により米国外での公知・公用にも及ぶようになる(所謂「世界公知」への移行)。
即ち、旧法の102条(a)においては、例えば米国特許出願人による発明の前に日本で既に公然実施されていた技術によって米国出願の発明の新規性が否定されることはなかったが、新法の102条(a)(1)では、そのような米国外における公然実施によっても米国出願の発明の新規性が否定されることとなった(但し、米国外で公然実施した技術の発明者や共同発明者(又は発明者若しくは共同発明者により開示された技術を獲得した他人)などが公然実施を開始した日から1年以内に該発明者本人が米国出願した場合を除く)。
2. ヒルマードクトリン(Hilmer Doctrine)の廃止
米国以外の第一国出願の出願日も後願排除目的に有効な出願日(effective filing date)として認められることになった。
旧法の102条(e)では、所謂「ヒルマードクトリン(Hilmer Doctrine)」により、パリ条約ルートで出願された米国出願の第一国における出願日(パリ条約に基づく優先日)は、その米国出願の先行技術(Prior Art)としての有効日としては認められなかった。
例えば、2011年4月1日出願の日本出願に基づく優先権を主張して、2012年3月31日に(PCT出願をせずに直接)米国出願(出願A)した場合、この出願Aが後願排除の効力を発揮する日は、旧法下では、米国出願日である2012年3月31日であった。従って、この出願Aと同一の発明を開示する出願Bが、出願Aの優先日よりも後であり、米国出願日よりも前である2011年6月1日に出願された場合、出願Aは出願Bに対するPrior Art(先行技術)とは認められなかった(但し、出願Aの発明日を発明Bの発明日よりも前に遡及(swear-back)させることが出来る場合を除く)。しかし、改正法下では、この出願Aが後願排除の効力を発揮する日は優先日である2011年4月1日となり、上記出願B(出願日:2011年6月1日)は、出願Aに対して新規性を喪失することとなる。
また、PCT出願からの米国移行出願の場合、旧法下ではPCT公開公報が英語であれば、その国際出願日が、後願排除の有効日として認められる一方、英語以外の場合には、認められないということになっていたが、法改正により、PCT出願の言語に関わらず、そのPCTが優先権主張していれば優先日、優先権主張していなければ国際出願日が、後願排除の有効日と見なされることになる。
先願主義の適用条件
優先権主張日などの最先の出願日が、2013年3月16日以前であれば、原則的に旧法(先発明主義)による扱いになりますが、一つでも2013年3月16日以後のクレームがあると、新法(先願主義)での扱いになってしまいます。
また、優先権主張日が、2013年3月16日よりも前の出願であっても、補正により、優先権出願にサポートされていないクレームが一つでも含まれることになると、新法(先願主義)での扱いになります。そして、この場合、再度の補正によって、補正前のクレームに戻しても、旧法が適用されることとはなりません。
グレースピリオド(猶予期間)
米国においては、発明が公になっても1年以内であれば特許出願できます。これをしばしば“one year grace period”と称します。このグレースピリオドの制度は2011年の法改正においても維持されます。先願主義への移行後のグレースピリオド適用条件(新規性喪失の例外条件)は、改正法の102条(b)(1)に規定されております。
日本、中国などにも発明の公開後6ヶ月の出願猶予期間があり、韓国には米国と同じく1年(12ヶ月)の猶予期間があります(中国における出願猶予期間についてはこちらに、韓国に関してはこちらに、日米の場合と比較しながら説明してあります)。欧州には、猶予期間の規定自体はあるのですが、この利用はほぼ不可能に近いものとなっています(この点についてはこちらをご覧下さい)。また、日本、米国、欧州、中国、韓国におけるグレースピリオド制度の比較をこちらの表に示してあります。
猶予期間は米国の1年に対し日本などでは6ヶ月ですが、米国と日本とではこの期間の違い以外にも実務上の大きな違いがあります。
日本では、特許法第30条に基づいて新規性喪失の例外の適用を受けることができますが、公知になった日から6ヶ月以内に出願と同時に例外規定の適用を受けたい旨の書面を提出し、更に出願から3ヶ月以内に証明書類を提出しなければなりません。
尚、平成23年6月8日に公布され、平成24年4月1日から施行されている改正特許法においては、例外規定の条件(特許法第30条)が緩和されました。旧法においては、新規性喪失の例外の適用を受けるためには公知にした手段に様々な制約(学会発表で公知にした場合、特許庁長官指定の学術団体による学会における発表である必要があるなど)がありましたが、改正後は、特許を受ける権利を有する者の行為に起因して公となった発明については、広く新規性喪失の例外規定の適用を受けることができるようになりました。それでも所定の期間内に所定の手続きを取った場合に受けられる例外的な措置であることには変りありません。
一方で、米国においては、本人であれば公開した手段は問われず、猶予期間の適用申請手続きも必要ありません。これは、米国における猶予期間は、元々は先発明主義を採用していることに関連して、発明さえしていればその後いつ特許出願しても良いということになってしまうと公益を損なうことになるので、発明を公にしてから1年以内に出願しなければならないという時期的制限を設けることが主要な目的でありました。しかし、上記したように、発明を公知にした発明者本人に限り、先願主義に移行後もこの1年間の猶予期間の制度は維持されます。
従って、先願主義への移行によって発明日への遡及(swear-back)が不可能になった後、この1年間のグレースピリオドというカードをどのように利用するかということに注目が集まっています。
タグ:
特許 米国 PCT 中国 出願 クレーム 発明 日本 欧州 補正 新規性 提出 必要 米国特許 韓国 上記 以下 審査 新規性喪失 or 先行技術 先願 可能 英語 例外 手続 出願人 移行 特許出願 比較 国際出願 利用 主張 開示 適用 申請 日本出願 an 説明 グレースピリオド 可能性 制度 優先権 出来 制限 特許庁 filing 規定 公開 存在 特徴 時期 後願 米国出願 月以内 period 同一 期間 発明者 公知 先願主義 date at 技術 最初 one パリ 引用 art 特許法 採用 出願日 注意 10 実施 指定 改正 以前 優先権主張 有効 優先日 例外規定 拡張 権利 grace 世界公知 サポート 定義 猶予期間 file 行為 言語 関連 否定 www 書類 決定 Inter 喪失 施行 影響 目的 平成 限定 年以内 条件 開始 所謂 証明 特許権 以外 system 案件 手段 we 優先権出願 法改正 under 米国特許出願 同時 維持 日以降 特許制度 原則的 制約 先発明主義 処理 覧下 効力 Act 国内 Invents America 他人 Art Prior 発表 実務 条約 12 ex effective 書面 活用 後願排除 年間 re 旧法 特許法第 国際出願日 不可能 今回 直接 署名 日米 Hilmer inventor 優先 first 注目 グレース 最大 最先 英語以外 遡及 year 米国以外 index 効率化 日以前 inoue 複雑 公然実施 実務上 移行後 102 有効日 世界 Doctrine 不可 万件 国際的 主要 所定 学会発表 本人 本出願 期間内 原則 ヒルマードクトリン ピリオド 米国外 起因 発揮 申請手続 自体 第一国出願 証明書類 廃止 事由 新法 公然 Leahy per 先発明 Smith 緩和 back 猶予 先願主義移行 発明日 適用条件 公開後 旧法下 国外 以内 優先権主張日 出願猶予期間 公用 効率 第一国 移行前 ratio 改正特許法 日以後 由来 swear 以降 ルート 公益 再度 公開公報 ミス 米国出願日 主義 規定自体 ドクトリン self 国際 改正法 特許庁長官 特許実務 改正後 大統領 後願排除目的 新規 学会 学術団体 排除 02 以後 直結 米国移行 法案 公報 公布 獲得 先行 先願主義移行後 共同発明者 共同 例外的 発明者本人 発明公開後 補正前 オバマ 該発明 調和 リン 未処理案件 Interference effect backlog invent
米国(3): 現在の米国における特許政策(並びに自明性審査とその対策)
プロパテント政策の変化
米国においては、プロパテント政策(発明技術の独占的実施権を可能にする特許による権利保護を重視する政策)が、1980年代後半にレーガン大統領により導入され今世紀初頭まで維持されてきましたが、世界的な不況が深刻化するにつれ、大きな変化が見られます。
不況に加えて、プロパテント政策による弊害とも言える所謂「パテント・トロール(patent troll)」による特許権の濫用も大きな問題となっています。「パテント・トロール」とは、大学や研究機関以外のnonpracticing entity(特許発明を実施しない者)であって、第三者の特許権を譲り受け、その特許権を主張して大企業に巨額の損害賠償を要求するような組織のことです。このパテント・トロールの暗躍は、質の低い特許を乱発したことによる弊害であると言われております。
一般的には、近年の不況に伴い、プロパテントからアンチパテント(特許権より独占禁止法の遵守に重きを置く政策)へシフトしたと言われることが多いようですが、一概に、完全にアンチパテントへ傾いたと断言することは難しいようです。 近年の出来事を見ると、審査基準の厳格化や権利行使の範囲を制限する変化が目立ちますが、一方で、特許の活用を促進する方向の変化も見られます。要は、この不況を乗り切るために重要なツールの一つとして特許を有効に活用出来るように制度を整えているということであると思います。
近年の判例や2011年9月の法改正(Leahy-Smith America Invents Act)から読み取れる米国の知的財産権に関する姿勢は以下の通りです:
進歩性基準を厳格化し特許の質を向上
- KSR Int'l Co. v. Teleflex, Inc., 550 U.S. 398 (2007) (これにより非自明性の審査が厳しくなった。)
付与後特許に対する異議申立ての機会を拡張
- 付与後異議申立制度(Post-grant review)の導入(2011年のAmerica Invents Act)
過剰な権利行使を抑制
- Abbott Labs v. Sandoz, 566 F.3d 1282 (Fed. Cir. 2009) (所謂"product-by-process"形式のクレームの権利範囲を、クレームで規定したprocessで得られる物に制限した。)
- 複数の被告に対する訴訟の併合(joinder of parties)についての制限(2011年のAmerica Invents Act)(以前は、1つの特許訴訟において複数の被告を訴えることが可能であり、パテントトロールが複数の企業に対して同時に特許権侵害訴訟を提起し損害賠償金請求することが問題視されていた。この対策として、「同一の特許を侵害している」ことのみをもって複数の被告を1つの訴訟事件で訴えたり、1つの訴訟事件に併合したりすることができないこととされた(§299)。)
- In re Seagate Technology, LLC, 497 F. 3d 1360 (Fed. Cir. 2007) (特許侵害訴訟において、3倍賠償の対象となる故意侵害の有無の立証責任を、侵害者から特許権者側に移した)
- 故意侵害及び侵害教唆対策としての鑑定書の入手・提出の不要化(2011年のAmerica Invents Act)(上記Seagate事件における判示の一部を成文法化。鑑定書を入手しなかったことや裁判所に提示しなかったことを、故意侵害(willful infringement)の認定や、侵害教唆(inducement of infringement)の意思の認定に使用できないと規定された(§298)。2012年9月16日以降に発行された特許に対して適用。)
特許出願人又は特許権者の過失に対する罰則適用条件を緩和
- ベストモード要件違反を特許無効の理由から除外(2011年のAmerica Invents Act)
- Therasense, Inc. v. Becton, Dickinson & Co. (Fed. Cir. 2011) (en banc))(不公正行為(Inequitable Conduct)の立証を困難にした)
- 補助的審査(Supplemental Examination)制度の導入(2011年のAmerica Invents Act)(情報開示義務(IDS)違反の救済措置)
特許出願に関する門戸は狭めない
- Bilski最高裁判決[Bilski v. Kappos, 130 S. Ct. 3218, 561 US, 177 L. Ed. 2d 792 (2010)] (CAFCの大法廷(en banc)が「machine-or-transformation testが、ビジネス方法に関する発明が特許保護の対象になるか否かについての唯一の判定手段」と判示したのを最高裁が覆した。)
KRS判決による非自明性判定基準の変化:
以前は審査が厳しいと言われている化学分野の特許出願で、かなり厳しい審査結果を予想していたにも関わらず、あっさりと特許になって拍子抜けしたようなケースも多々ありました。しかし、最近は我々も実感として、KSR判決を境に自明性(複数の先行技術文献の組み合わせに対する容易性)の審査が非常に厳しくなったと思います。正直な所、KSR判決以前は、「減縮補正を行わないと103条(自明性)で拒絶されるだろうな」と思う様な件が、拒絶を受けずにそのまま特許にということも結構ありました(しかも、審査結果が出るのが早かった)。現在は、特許庁における審査は、より時間をかけてかなり厳密に行われているという印象です。KSR判決において最高裁は以前よりも厳格な非自明性の基準が提示しましたが、判断基準が厳格になった以上に、米国特許庁審査官の自明性審査に対する姿勢が厳しくなったと感じます。
実際に、統計的にみても、米国ではKSR判決以後では拒絶査定を受け審判請求を行う件数が増え(KSR判決前の2006年では3349件→KSR判決後の2008年では6385件)且つ審判請求を行って拒絶が撤回される確率が率低下しています(KSR判決前の2006年では41%→KSR判決後の2008年では28%)。
尚、参考までに、KSR判決後約2年間において、CAFC(連邦巡回区控訴裁判所)が、化学・生化学系の発明を非自明(進歩性有り)と判断したケースが約62%であったのに対して、非化学・生化学系の発明を非自明と判断したケースは約33%であったとの統計データもあるそうです(http://www.jurisdiction.com/dsmith.pdf)。このことは、KSR判決によって、化学・生化学の分野のように効果を予見することが難しい分野では非自明と判断されやすく、一方、機械などの構造物などの効果を予見しやすい分野の発明は自明と判断されやすくなったということを示していると解釈することできます。
最近、米国特許成立の確率が回復(向上)傾向にあるという情報も散見されますが、実際、数字上はそうであっても、これが淘汰(即ち、元々特許性が明らかでない出願は繰り返し拒絶を受けたために放棄されてしまった)や出願人が出願する発明を精査していることによるという可能性もあると思います。弊所の印象としては、現在でも、KSR判決直後と比較すると非自明性の判断も大分緩和されたようにも思いますが、KRS判決以前と比較すると未だ厳しいように思います。実際に弊所で扱っている案件でも、非自明性の拒絶に対してほぼ完璧な対応ができたような場合(先行技術の組み合わせに対する阻害要因の存在を明らかにし、更に実験証明で予想外の優れた効果を明らかにしたような場合)であっても、その後、審査官の理解不足による拒絶を受け、更に何度かインタビューを行って説明したり、細かい補正をすることによって漸く許可になったということもありました。要するに審査官の側に、非自明性の審査は厳格に行うべきという意識があると思います。
自明性の拒絶に対する対応:
自明性の拒絶を受けた場合の典型的な対応は以下の通りです:
(a) 審査対象出願の発明や先行技術の開示内容に関する審査官の誤認を明らかにする。
(b) 先行技術の組み合わせに対する阻害要因(teach away)の存在を明らかにする。
(c) 予想外の優れた効果を明らかにする。
(d) 先行技術に教示・示唆されていない特徴をクレームに追加して、更にその特徴による予想外の優れた効果を明らかにする。
その他にも商業的な成功(所謂“secondary consideration”(二次的考慮事項)の例)などが考慮されることもありますが、これらはあくまで二次的に考慮される事項であって、一般的には上記の(a)~(d)で十分な対応が難しい場合に補足的に主張すべき事項です。やはり先ず上記(a)~(d)の観点からの反論を検討すべきでしょう。上記のKSR判決以前は、自明性の拒絶に対して「引用された2つの先行技術文献が異なる技術分野に属するものであるから組み合わせは不当」という反論で拒絶が撤回されることが屡々ありました。しかし、KRS判決以降は、異なる技術分野に属する先行技術文献であっても組み合わせることが当業者の常識の範囲内で容易であれば自明であるということになりました。従いまして、原則的には上記のような対応を考えるべきです。
上記(a)の審査官の誤解についてですが、特に米国の審査官は、技術内容の誤解に基づいて拒絶してくることが多いという印象があります。審査官の指摘を鵜呑みにせずに、自らの出願のクレームの記載や先行技術文献の開示内容を詳細に検討することが重要です。
また、その様な場合においても、ただ審査官の誤解を責めることを考えるのではなく、何故そのような誤解が生じたのかを謙虚に検討してみることが望ましい結果につながることが多いです。具体的には、審査官の誤解の理由を検討し、許容範囲内で、誤解の原因を排除し、発明をより明確に定義できる補正が可能であるならば、そのような補正を行うことが望ましいです。仮に審査官の誤解が明らかであっても、何らかの補正を行った方が、権利化がスムーズになります。
上記(b)の「阻害要因」については、一瞥してそのような阻害要因が見あたらないような場合でも、注意深く、執念深く、引用された先行技術文献を徹底検討すると、「阻害要因」として若しくは「阻害要因」とまではいえずとも先行技術の組み合わせを断ち切るために利用できる記載が見つかることも良くあります。一見自明性の拒絶が妥当に思えても、直ぐにあきらめないことが大切です。米国に限らず外国出願の多くは、現地代理人への依存度が高いと思います。しかし、現地代理人は、自分で明細書を作成したのではないということもあり、明細書や引用された先行技術文献を必要以上に詳細に検討することは通常有りません。現地代理人が半ばギブアップの状態でも、弊所で明細書や先行技術文献を徹底的に検討して有効な反論材料を見出したようなことも少なくありません。
上記(c)の「予想外の優れた効果」に関しては、米国の特許プラクティスの1つの大きな特徴として、出願明細書に記載されていない効果について、出願後に主張することが可能です。(日本や欧州においては、出願時の明細書に教示も示唆もされていなかったような効果に基づいて進歩性を主張することは原則的に許されません。)
また、米国において「予想外の優れた効果」の立証に有効なツールとして、37 C.F.R. 1.132に基づく宣誓書(affidavit)又は宣言書(declaration)(以下、纏めて「宣誓供述書」)があります。この宣誓供述書形式で提出された証言やデータについては、審査官は、公知文献や専門家の見解書と同等の証拠として真摯に検討することが義務付けられています。この宣誓供述書は、最後に文字通り「署名者は、故意の虚偽陳述及びそれに類するものは、18 U.S.C.. 1001 に基づき罰金若しくは拘禁、又はその併科により処罰されること・・・について警告を受けており、本人自身の知識によって行う全ての陳述が真実であること・・・を宣言する」と宣誓して署名するものです。
37 C.F.R. § 1.132の宣誓供述書の詳細については、以下をご参考下さい:
MPEP §716.01(a)、MPEP§716.01(c)
また、宣誓供述書については、こちら にもより具体的な説明と、弊所で作成した宣誓供述書のサンプルを幾つか掲載しておりますので、参考までにご覧下さい。
他の国では一般的に審査段階では宣誓供述書の形式での提出は要求されません。しかし欧州の場合、審査の段階では実験証明書を宣誓供述書の形式にする必要はありませんが、異議申立手続きや審判手続きにおいては宣誓供述書の形式にすることが要求されます。
尚、自明性(進歩性欠如)の拒絶に対する対応の仕方については、こちら でも解説しておりますので、ご覧下さい。
タグ:
特許 米国 出願 クレーム 発明 日本 欧州 補正 記載 提出 必要 進歩性 明細書 米国特許 上記 以下 審査 効果 拒絶 or patent 先行技術 判断 可能 弊所 宣誓供述書 手続 出願人 特許出願 比較 利用 審査官 主張 開示 適用 データ 作成 異議申立 要求 対象 方法 an 範囲 対応 説明 可能性 請求 要件 制度 出来 検討 制限 特許庁 外国 規定 外国出願 通常 情報 考慮 理由 具体的 存在 出願時 問題 特徴 明確 実際 使用 阻害要因 無効 同一 公知 先行技術文献 EP 文献 Examination at 見解書 技術 第三者 追加 容易 特許性 引用 art 当業者 非常 基準 宣誓書 事件 注意 重要 実験 実施 十分 最後 権利化 review 改正 証拠 以前 内容 理解 審査基準 一般的 grant 非自明性 有効 拡張 出願明細書 結果 サンプル 権利 office 不要 判決 観点 導入 MPEP 現在 近年 特許権者 定義 許可 詳細 declaration 審査結果 判例 行為 形式 複数 entity 向上 www 発行 代理人 権利行使 米国特許庁 出願後 以上 異議 分野 Post 技術分野 付与後異議申立 参考 侵害 自明性 条件 知的財産 判断基準 所謂 訴訟 Supplemental 証明 特許権 will 以外 鑑定書 ケース 自明 案件 手段 違反 we pdf documents 法改正 under 同時 指摘 立証 審判請求 維持 日以降 Fed 原則的 事項 提示 宣言書 見解 時間 放棄 ビジネス 反論 傾向 non Conduct 覧下 誤解 Inequitable Act 拒絶査定 提起 権利範囲 示唆 困難 Invents process America 件数 段階 専門家 IDS 保護 go 減縮 審判 KSR 最高裁 範囲内 原因 CAFC 確率 so 審査段階 一部 欠如 機会 何度 印象 ex Cir 知識 consideration 活用 義務 認定 異議申 状態 情報開示義務 現地代理人 年間 re 成立 プラクティス each 知的財産権 ベストモード 自分 2d 参考下 署名 一般 付与後異議 教示 完全 予想外 損害賠償 判示 特許訴訟 affidavit 現地 特許無効 uspto form htm 抑制 除外 公知文献 成功 撤回 機械 最高裁判決 特許成立 要因 Ex 進歩性欠如 企業 許容 有無 secondary 減縮補正 典型的 開示内容 宣誓 シフト do 同等 解釈 見出 救済措置 パテントトロール test 裁判所 変化 特許侵害 過失 大法廷 申立 index 異議申立手続 禁止 最近 Therasense プロ 補足 inoue 実験証明書 ep 化学分野 化学 パテント 予想 回復 仕方 一見 世界 技術内容 side 本人 対策 infringement 審判手続 原則 掲載 入手 teach 供述書 document 侵害教唆 政策 banc 意識 方向 away willful 情報開示 Bilski 行使 3d her 判定 Leahy 進歩 プロパテント 厳格 促進 am Seagate 不況 特許保護 徹底的 Smith 被告 product 妥当 緩和 救済 解説 厳密 侵害訴訟 侵害者 異議申立制度 警告 責任 非自明 重視 濫用 適用条件 gov 唯一 代理 問題視 付与後異議申立制度 一概 インタビュー 二次的考慮事項 web 容易性 宣誓供述 判決以前 連邦巡回区控訴裁判所 文字通 文字 阻害 ratio KRS 控訴 補助的 mpep 裁判 act machine part 構造 組織 Becton Dickinson Ct 特許侵害訴訟 公正 以降 特許発明 低下 付与後 付与 不公正行為 鑑定 開示義務 陳述 要件違反 虚偽 able スムーズ ツール トロール 過剰 許容範囲内 アンチパテント view 査定 厳格化 self up 姿勢 実験証明 商業的 故意侵害 実施権 故意 注意深 transformation 常識 徹底 inducement 故意侵害及 大切 大学 大統領 大企業 実感 賠償金 賠償 弊害 進歩性基準 必要以上 成文法化 意思 排除 鵜呑 研究 二次的 人又 予見 目立 直後 以後 真摯 不当 精査 不足 立証責任 機関 先行 出来事 特許庁審査官 併合 依存 何故 判定手段 生化学系 判決前 侵害教唆対策 判決後 明細 誤認 訴訟事件 義務付 結構 統計 統計的 自明性審査 自身 offices Teleflex parties Kappos practicing fr ed Ed way
欧州(10): 費用
欧州特許出願は、登録までの手続きを欧州特許庁で一括できる代わりに出願時の費用は他の国と比較して高額です。依頼する特許事務所や、その他の諸事情にもよって異なりますが、例えば比較的規模の大きい企業(large entity(従業員500人以上の法人))の出願であれば、欧州特許出願時の費用は、米国出願の2~3倍必要になります(米国では、比較的規模の小さい企業(small entity)であれば、出願料などの政府費用が半額になりますが、欧州にはそのような制度はありません。
米国における“small entity”の定義につきましてはこちらをご覧下さい
http://www.uspto.gov/web/offices/pac/mpep/documents/appxr_1_27.htm)
また、欧州特許庁によって、特許性を認められたらその後指定国への登録手続きを取ることになり、この登録手続きに関する費用が必要になります。この指定国での登録手続きに関しては、現時点では、1カ国あたり約10~25万円程度と考えればよろしいかと思います。以前は、例えばEP出願明細書が英語だった場合に、スペインなどの英語以外の言語が公用語である国に移行するためには、明細書をスペイン語などのその国の公用語に翻訳して提出する必要があり、多額の翻訳費用が必要になることがありました。しかし、翻訳文の提出を不要にすることを目的とした「ロンドン協定」が2008年に発効し、同協定の加盟国も増え続け、現在では、EP出願明細書が英語であった場合に明細書全体の翻訳が要求されることは無くなりました(請求項の部分のみ翻訳が要求される国はあります)。従いまして、以前は、国によって係る費用が10万円程度~100万円超まで大きく異なっておりましたが、現在では、上記したように1カ国あたり約10~25万円程度の幅と考えて良いと思います。
タグ:
特許 米国 出願 欧州 提出 必要 明細書 費用 上記 翻訳 請求項 英語 手続 移行 特許出願 欧州特許 比較 要求 請求 制度 特許庁 指定国 出願時 翻訳文 米国出願 EP 加盟国 登録 特許性 10 指定 以前 特許事務所 出願明細書 office 不要 現在 欧州特許庁 定義 言語 entity www 目的 以上 事務所 以外 we documents all small 覧下 高額 用語 go 部分 欧州特許出願 程度 万円程度 依頼 加盟 時点 re large 25 uspto htm 現時点 事情 英語以外 企業 発効 00 do スペイン ep document 登録手続 全体 協定 gov 訳文 出願料 公用 web 100 翻訳費用 mpep 公用語 一括 事務 明細書全体 特許出願時 従業員 比較的規模 規模 明細 offices
各種出願料金(概算)
国内外において知的財産関連の出願をすると、登録までに様々な費用が発生します。詳細な料金表をみてもなかなか総合的にどのくらいの費用が必要なのかイメージし難いと思いますので、以下に各出願に関する平均的な費用をあげておきます。(PCT出願を含む外国特許出願に関するより詳細な料金表は、ページ左のメニューからご覧下さい。)
もし、より詳細な料金やお見積もり(無料)をご希望の際には、こちらのお問い合わせフォームまたはお電話(03-3582-2971)にてご連絡下さい。
I. 特許
I-1. 日本国内特許出願
・出願費用 : 約25~35万円(政府費用含む)(難易度、請求項の数、明細書の長さ等により変動)
・審査請求 : 20万円前後(政府費用含む)(請求項の数により変動)
・中間処理 : 約10~20万円
(審査通知1回、5~15ページの回答書として)
(審査通知の回数、難易度等により変動)
・登録 : 約12万円(政府費用含む)(請求項の数により変動)
登録までの概算の総額 : 約65~90万円
I-2. 特許協力条約(PCT)に基く国際特許出願
約55~65万円(政府費用含む)(難易度、明細書の長さ等により変動) (PCT経由の外国出願に関するより詳細な料金表はこちらです。)
I-3. 外国特許出願(国別直接又はPCT経由)
外国出願の場合、翻訳すべき明細書の長さ、及び出願国や外国代理人などによって大きく異なるので、非常に大雑把になってしまいますが概算の費用は以下の通りです。
・明細書翻訳 : 約45~85万円(英文明細書35~70ページとして)
・外国出願から登録までの弊所費用 : 約40~55万円/1ヶ国
(審査通知1回、10~20ページの回答書として)
・外国出願から登録までの外国代理人費用 : 約50~150万円/1ヶ国
(出願国、現地代理人、現地語への翻訳の必要性、審査通知の回数などによって大きく変動します)
II. 実用新案
II-1. 日本国内実用新案出願
・出願費用 : 約20~30万円(政府費用含む)(難易度、請求項の数、明細書の長さ等により変動)
・審査請求 : なし(無審査で約半年~1年以内に登録されます)
・登録 : 約4万円(政府費用含む)(請求項の数により変動)
登録までの概算の総額 : 約25~35万円
*日本においては、実用新案の権利行使をする場合には、 特許庁より技術評価書(考案の新規性・進歩性等を評価したもの) を入手する必要があります。その場合、上記の費用に加えて約8~9万円程度必要です。
II-2. 外国実用新案出願
外国出願の場合、翻訳すべき明細書の長さ、及び出願国や外国代理人などによって大きく異なるので、非常に大雑把になってしまいますが概算の費用は以下の通りです。
・明細書翻訳 : 約25~40万円(英文明細書20~30ページとして)
・外国出願から登録までの弊所費用 : 約25~35万円/1ヶ国
・外国出願から登録までの外国代理人費用 : 約25~35万円/1ヶ国
(出願国、現地代理人、現地語への翻訳の必要性などによって大きく変動します。)
III.商標
III-1. 日本国内商標出願
・出願費用(1区分として) : 約8万円(政府費用含む)(2区分目以降は+¥5,000/区分)
・審査請求(不要)
・中間処理 : 約8万円(審査通知1回、5ページの回答書として)
・登録 : 約9.5万円(印紙代(1区分につき¥37,600)含む)
登録までの概算の総額 : 約25.5万円(1区分の場合)
III-2. 外国商標出願
外国出願の場合、国や外国代理人などによって大きく異なるので、非常に大雑把になってしまいますが概算の費用は以下の通りです。
・外国出願から登録までの弊所費用 : 約23万円/1ヶ国
(1区分、審査通知1回、約5ページの回答書として)
・外国出願から登録までの外国代理人費用 : 約10~40万円/1ヶ国
(出願国、現地代理人、審査通知の回数などによって大きく変動します)
III-3. マドリッドプロトコルに基く国際商標出願(区分数2で、米国、ドイツ、中国の3カ国として)
・出願費用 : 約38万円(政府費用含む)
(区分数や指定国*及びその数により大きく変動)
・国際商標出願完了から指定国における登録までの弊所費用 : 約23万円/1ヶ国
(1区分、審査通知1回、約5ページの回答書として)
・国際登録完了から指定国における登録までの現地代理人費用
(政府費用も含めて) : 約10~30万円/1ヶ国(出願国、現地代理人、審査通知の回数などによって大きく変動します)
*出願時に特許庁に支払う「指定国料金」は国によって大きく異なります。さらに区分数が増えると指定国料金が増える国(例えば米国や中国)とそうでない国(例えばドイツ)があります。今回の例で言えば、米国¥82,000、ドイツ¥6,500、中国¥46,000で合計¥134,500です。
IV. 意匠
IV-1. 日本国内意匠出願
・出願費用 : 約10万円(政府費用含む)(難易度により変動)
・審査請求(不要)
・中間処理 : 約9万円(審査通知1回、5ページの回答書として)(審査通知の回数、難易度等により変動)
・登録 : 約9万円(政府費用含む)
登録までの概算の総額 : 約28万円
IV-2. 外国意匠出願
外国出願の場合、国や外国代理人などによって大きく異なるので、非常に大雑把になってしまいますが概算の費用は以下の通りです。
・外国出願から登録までの弊所費用 : 約28万円/1ヶ国
(審査通知1回、約5ページの回答書として)
・外国出願から登録までの外国代理人費用 : 約20~60万円/1ヶ国
(出願国、現地代理人、審査通知の回数などによって大きく変動します)
タグ:
特許 米国 PCT 中国 出願 日本 新規性 必要 進歩性 明細書 費用 上記 以下 翻訳 審査 or 商標 弊所 請求項 料金 意匠 特許出願 実用新案 an 請求 特許庁 外国 指定国 外国出願 出願時 審査通知 ドイツ 支払 at 技術 登録 非常 10 指定 権利 不要 審査請求 30 通知 詳細 関連 www 代理人 権利行使 II 年以内 英文 知的財産 we 経由 under III 評価 中間処理 処理 覧下 国内 出願費用 程度 回答 必要性 万円程度 実用新案出願 20 条約 英文明細書 12 ex 外国特許出願 現地代理人 回答書 re 出願国 意匠出願 今回 25 34 直接 15 中間 無料 現地 htm ページ 希望 回数 国際特許出願 フォーム 代理人費用 合計 難易度 マドリッドプロトコル 日本国内 00 商標出願 プロ inoue 現地語 指定国料 外国特許 発生 国際特許 料金表 13 50 40 入手 外国商標 行使 無審査 進歩 平均 外国代理人 html 概算 技術評価書 外国意匠 見積 完了 現地代理人費用 IV 連絡 60 外国代理人費用 代理 以内 外国商標出願 国別 weight ratio 35 以降 総合的 28 イメージ 国際登録 国際商標出願 変動 国際 区分 新規 500 電話 指定国料金 直接又 特許協力条約 前後 明細 国内特許出願 外国意匠出願 日本国 メニュー 総額 ml
English
Welcome to the website of Inoue & Associates
Introductory Statement
Inoue & Associates (located within 1 minute walk from the Japan
Patent Office) is an intellectual property (IP) firm having more than 35 years of experience in international IP business.
We are a modest-sized IP firm composed of members
each having profound knowledge about the legal aspect of IP and the technologies involved therein as
well as excellent skill in actual IP practice,
such that high quality services can be offered constantly at a
reasonable price. Each one of our staff members is so trained as to be
able to always provide high quality IP-related services including production of documents having a clear and logical
construction whether they are in English or Japanese and irrespective of
urgency or technical difficulties involved in particular cases.
Over the years, we have built up a solid reputation for our ability to efficiently acquire
and protect IP rights in
We are confident that we can provide higher quality IP services than any other IP firms in Japan.
Features of Inoue & Associates
For acquiring and protecting patent rights, everything starts from the claims and specification of a patent application or a granted patent. Whether a patent application can be granted with a desired protective scope or a granted patent can survive the challenge from a third party depends utterly on how good the claims and specification have been drafted in the first place.
Invalidation of patents, unexpectedly narrow scope of protection, defeat in infringement suit … all such undesired outcome could have been avoided only if the patent application had been better drafted.
In the case of Japanese patent applications filed by non-Japanese entities, the claims and specification are usually translations from the non-Japanese texts of the first filed foreign applications or PCT applications.
From this perspective, the translation of the patent claims and specification is actually more than just a translation and is practically tantamount to the preparation of a legal document which serves as a basis for seeking patent protection. For this reason, the translation should be done with utmost care by IP professionals such as experienced patent attorneys or paralegals.
And that is what we do and is not done by most of the IP firms in
Problems related to traditional way of handling patent applications from outside Japan
In typical Japanese IP firms, applications from foreign clients are handled by a team of an IP professional (a patent attorney or a paralegal) and a translator.
For example, the translation of a PCT specification for the Japan
national phase entry is often carried out by one who is the least experienced
in the IP firm or even by an outside translator.
The IP professions work on legal matters based on the translations
prepared by translators which are not always so good or of a rather poor
quality in many cases. This manner of handling patents is disadvantageous not only from the aspect of efficiency but also from the aspect of cost
because poor translations of course make the entire procedure
unnecessarily complicated and high translation fees are required even
if the translations are not so good. Such inefficient and problematic
practice as mentioned above has become customary because many Japanese
IP professionals are not good at writing in English or even reading
English documents, and the English-to-Japanese translations are
generally assigned to beginners.
Consequently, many Japanese IP professionals have to rely on poor
translations in their works, thus falling into a vicious cycle. It is not
surprising even if patent applications from foreign clients are handled
by those who do not fully understand what is disclosed in the original specification nor the clients’ instructions given in
English during the prosecution of the application. For years, this has
been a serious problem as far as the patent applications from outside
Japan are concerned.
Our Solution
Such problems as mentioned above will never happen in
the case of Inoue & Associates. Every one of our staff members has
gone through very hard training and long actual experience to acquire
ability to handle the IP cases alone from drafting patent specifications
whether they are in Japanese or English to dealing with various
procedures relating to patent applications or registered patents. We do
not need and actually do not use any translator. Even in the case of
foreign patent applications (in US, EP etc.) filed by Japanese applicants through our firm, the
US or European patent attorneys often use our draft documents without
any substantial change. That is, the documents drafted by Inoue &
Associates as such are often submitted to the USPTO or the EPO.
There is no magic formula for acquiring good IP rights. This can be
achieved only by hard work and skill obtainable through long and rich
experience as always required in any fields for realizing high quality
services.
Inoue & Associates is one of the very limited number of Japanese IP
firms capable of constantly offering high
quality IP services at a reasonable price. There has been and will be no
compromise in the quality of services we provide to our clients and,
for this very reason, we have been trusted by many foreign clients as
well as domestic clients.
Our skill in IP business is highly esteemed by our clients including two
famous Japanese professors emeriti, Dr. Nobuatsu Watanabe and Dr.
Hidefumi Hirai, whose recommendations are shown in this web site.
Further, if requested, we will be able to show you copies of some
letters from various US and EP attorneys praising our abilities.
Our highly-skilled staff members will surely be of great help to your
establishment of strong and valuable intellectual property portfolio
while reducing cost.
If you are not sure, try us and we promise that we will never fall short of your expectations.
You will immediately realize that we are dedicated to efficient
acquisition and protection of your valuable intellectual properties and
have skills to achieve this goal.
タグ:
PCT EPO application or be patent USPTO Japan an Patent Japanese not with filed claim Office EP at one art claims any has grant applications request above file only been case within such use other into IP Statement phase will European we more documents should under specification than mentioned related all but right problem having non services We also inter through third there registered based go patents translations applicant so excellent ex about high rights practice foreign technical required scope reasonable even re fee granted years each end without Inoue legal party business English national Further form prepared cases etc long general out shown including international skill two first need quality properties example because many skilled during prosecution provide amount their least do year Associates very clients substantial usually respect firm given translation some experience ep Intellectual those protection clear carried obtain original Problem make matter Property side efficiency reason knowledge well had infringement who document Solution staff construction cost limit course therein Such country basis production they outside various her specifications found firms per applicants see good am poor work always website whether product attorneys property entry intellectual drafted his herein expectation limited often nor members disclosed could submitted thus understand valid web vice what instruction require reading ratio ability become number actually act place closed located There part particular care specific surely far fees field start every draft how highly service aspect fields desired complicated entire concerned change capable exam done Invalidation Consequently Trademark Trade advantage able acquire actual Services valuable late requested unexpected instructions short show serious up involved isa own professionals professional problems procedure practically minute protecting now most skills immediately texts fully handling handled submit help translator solid never oa State abilities man advantageous acquiring logical mm Watanabe manner rather read Hirai Hidefumi red professor procedures protective price Nobuatsu fr full depends generally constantly higher hard great experienced efficiently establish entities everything esteemed ed domestic ip avoided attorney Dr Each suit try trusted Even Every rich surprising An site works signed way while utmost trained reputation