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パラメータ発明、パラメータ特許について(Part 3 日本における注意事項)

(II-4)パラメータ発明に関する日本出願の注意事項:

前回"Part 2"で説明しました通り、日本(と韓国)以外の国においては、パラメータ発明であっても他の数値限定発明の場合と要求事項は大差有りませんが、日本(と韓国)においては厳しい要件が有ります。

特に日本では、米国や欧州と比較して、サポート要件と明確性要件が厳しくなっております。

日本では、パラメータ発明の出願などの所謂「複雑出願」(膨大な選択肢を有したり、もたらされる結果で発明を記述したり、特殊なパラメータで発明を記述しようとする特許出願)といわれる出願の増加にともない、サポート要件の審査基準が厳しくなってきています。つまり、従来はクレームと明細書との単なる形式的な記載レベルの整合性が審査されることが主でしたが、近年では、技術の内容に立ち入って実質的な対応関係が審査されるようになりました。具体的には、以下のようなことが要求されます。

データ(実施例)

クレームされた当該パラメータの全範囲にまで発明を一般化できると主張できる充分なデータを明細書に記載すること、つまり、当該パラメータの全範囲をカバーする充分な数の実施例を記載することが重要です。

どの程度で「充分」と言えるのかは、ケース・バイ・ケースですが、例えば、中国の審査基準には以下のような要件が記載されています:

「通常は両端の数値付近(最適は両端値)の実施例を記載し、数値範囲が広い場合には、少なくとも一つの中間数値の実施例を記載しなければならない。」(専利審査指南、第二部分、第二章、2.2.6項)

特に、1つのパラメータで発明が定義されている場合は、国を問わず、上記は有効な指標となるでしょう。

一方、複数のパラメータの論理積(複数パラメータの規定範囲の重複部分)として発明が定義されているような場合は、要求されるデータは必然的に多くなります。その境界における臨界性(範囲内外での効果の違い)を明確にする為に多くのデータが要求されることがあります(理屈としては、ベン図における論理積(重複部分)の境界線を明らかに出来る程度の数のデータが必要になります)。上で述べた偏光フィルム事件は、複数のパラメータで発明が規定された例にあたり、実施例2つと比較例2つでは不十分であると認定されました。

もしも、どうしても出願時点で充分なデータを揃えられないという場合は、次善の策として、少なくとも、明細書に記載されるデータからその式を導き出すこと、及び、クレームされた数値範囲を定めること、が妥当であることを示す一応筋の通った理論や理由を述べておくことが絶対に必要です。

パラメータを規定する式

式などでパラメータを記載する場合は、明細書に記載されるデータからその式を導き出した根拠とクレームされた数値範囲を定めた根拠についての説明を述べることが要求されます。

パラメータで規定する範囲

パラメータの数値範囲が一見して非常に広範囲である印象を与える場合は、一般には具体的にどのくらいの数値範囲となるのかを示すことが望ましいとされています。

パラメータの数値範囲に下限または上限のいずれか片方しかない場合(所謂「オープンエンド(open ended)」のパラメータの場合)は、下限または上限の無い全範囲にわたってサポートされてはいないとみなされる可能性があります(または、不明確であるとみなされる可能性があります)。したがって、下限または上限を記載することが不可能でない限りは、それを、少なくとも明細書には記載しておくことが非常に望ましいと考えます。その際、下限または上限を記載することが真に不可能である場合は、その理由を合理的に記載しておくことが望ましいと考えます。

パラメータの明確性

測定方法が不明確であるために権利範囲が不明確となるという場合の典型例は、以下の通りです。まず、明細書に測定方法が記載されているが不明確である場合があります。また、明細書に複数の測定方法が記載されており、どの方法を用いるかで測定値に違いが生じるので不明確となる場合もあります。また、明細書に測定方法が記載されておらず、一般に複数の測定方法が知られており、どの方法を用いるかで測定値に違いが生じるので不明確となる場合もあります。したがって、当業者が疑問を生じることなく正しく実施できる1つの測定方法を明確に記載する必要があります。

また、当該パラメータが直感的に理解し難い複雑な式などで記載されている場合は、「当該パラメータの技術的意味が不明確である」という指摘や、「当該パラメータを特定の範囲とすることが発明の作用・効果とどのように関連するのかが不明確である」という指摘を審査官から受ける可能性があります。

尚、「技術的意味」について、審査基準では、「発明を特定するための事項の技術的意味とは、発明を特定するための事項が、請求項に係る発明において果たす働きや役割のことを意味し、これを理解するにあたっては、明細書及び図面の記載並びに出願時の技術常識を考慮する」と述べられています。したがって、直感的に理解し難い複雑な式などでパラメータを記載する場合は、その「技術的意味」、すなわち、「発明において果たす働きや役割」(言い換えると、発明の作用・効果とどのように関連するのか)についての分かりやすい説明を明細書に記載することが必要です。

従って、日本(若しくは韓国)での権利化が重要であれば、審査基準に鑑み以下の様な点に注意して出願明細書を作成することが望ましいと考えます。

① 明細書に、クレームされたパラメータの範囲の技術的意味(すなわち、「発明において果たす働きや役割」)を明確に記載する。

② 式などでパラメータを記載する場合は、明細書に記載されるデータからその式を導き出した根拠とクレームされた数値範囲を定めた根拠についての説明を記載する。

③ パラメータ発明と従来技術のものとの関係を明細書において明確にしておく。すなわち、たとえば、「従来技術のものがクレームに記載するパラメータの範囲に入らず、発明の効果を発揮しないこと」を示すことができる比較実験データを実施例や比較例として記載する。

④ クレームされた当該パラメータの全範囲にまで発明を一般化できると主張できる充分なデータを含む実施例と、出来れば先行技術に相当する比較例やパラメータの臨界性を示す比較例(クレームしたパラメータ要件を満たさない場合、意図した効果が達成できないことを示す実験データ)とを明細書に記載する。  パラメータの数値範囲に下限と上限のいずれか片方しか設けない(open end)ということは、なるべく避けて、下限または上限を記載することが不可能でない限りは、少なくとも明細書には記載しておく。

⑤ パラメータ発明のものを製造する方法(製造条件)を明確に記載する(製造条件に関する種々の具体的な数値を記載する)。特に、当該パラメータを制御してクレーム範囲内の任意の値を容易に達成できるような手段を記載する。

⑥ 当該パラメータの数値を決定するための1つの測定方法を明確に記載する。

⑦ 出願後に実験データなどを提出することによって記載要件(サポート要件や実施可能要件)の不備を解消することは認められていないので、特にこの点で充分なデータや説明を記載しておくように留意する。

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医療分野の知的財産について

今回は、最近、環太平洋戦略経済連携協定(TPP)絡みで話題になることが多い医療分野の知的財産について少々お話致します。TPPが日本の知的財産に与える影響については未だ明確なことは分かりませんので、ここでは議論致しませんが、話題を理解する上で役に立つかも知れない情報についてお話します。

医療行為について:

Trips第27条には、加盟国は「人又は動物の治療のための診断方法、治療方法及び外科的方法」を特許の対象から除外することができると定められています。

人間に対する医療行為(手術、治療又は診断する方法)については、米国やオーストラリアなどのごく少数の国を除いて、特許保護の対象として認められていません。日本、欧州、中国、韓国などにおいては、現在のところ、人間に対する医療行為に関する特許は取れません。

一方、TPP案(2012年5月)の8.2条には、以下のように規定されています。

「各当事国は、以下の発明について特許の対象とする事を認めなければならない:
a. 植物及び動物、並びに
b.  人又は動物の治療のための診断方法、治療方法及び外科的方法。」

因みに、米国では医療行為に関する特許を取得することは可能ですが、医師に対しては特許権を行使することは出来ません。しかし、全く権利行使が不可能という訳ではなく、以下のような場合に権利行使出来る可能性があります:

- 医薬の投与方法の特許を侵害する行為は、医師であっても免責されない可能性がある。

- 製薬企業が医師に医薬を提供する行為も間接侵害(寄与侵害)に該当する可能性がある。

- バイオテクノロジー特許を侵害する行為は、医師であっても免責されない。

日本でも医療行為を特許保護の対象に含めるべきかという点は以前から議論されておりますが、ごく限られた例外を除いて今までのところ実現には至っておりません。

韓国においても米国とのFTA締結に伴い、2012年特許法が改正され、特許出願に関する所謂「グレース・ピリオド」が米国と同様に1年間に変更されましたが、医療行為は特許の対象外のままです。日本も、医療行為を特許の対象と認めることに同意することはないように思われますが、はたしてどうなるでしょうか。

動物に対する医療行為について:

人間に対する医療行為(手術、治療又は診断する方法)だけでなく、動物に対する医療行為についても、特許保護が認められていない国があります。

参考までに、各国における「医療分野における方法」(医療行為や準医療行為)の特許保護可能性の概要を下記表に示します。

 

各国における「医療分野における方法」(医療行為や準医療行為)の特許保護可能性の概要

 

手術方法

治療方法

診断方法

測定方法

動物に対する 医療行為

米国1)

O

O

O

O

O

オーストラリア2)

O

O

O

O

O

日本

×

×

×

3)

O

EP

×

×

4-1)

4-2)

ヒトについてと同様

カナダ

×

×

5)

5)

ヒトについてと同様

ニュージーランド

×

×

6)

6)

O

韓国

×

×

×

7)

O

中国

×

×

×

8)

ヒトについてと同様

台湾

×

×

9-1)

9-2)

ヒトについてと同様

マレーシア

×

×

10-1)

10-2)

ヒトについてと同様

インド

×

×

11-1)

11-2)

ヒトについてと同様

インドネシア

×

×

×

×

×

注1)(米国) 医師・医療機関の特許侵害に対して部分的な免責規定がある。即ち、米国特許法第287条の第(c)項(いわゆる「免責規定」)により、(1)医師が侵害に該当する医療行為を実施した場合は、差止請求権・損害賠償請求権などの規定は該医師又は該医療行為に関与する関連医療機関には適用されない。(2)ただし、該「医療行為」とは、身体に対する医療的又は外科的処置を施すことをいうが、次に挙げる行為は含まないものとする。(i) 特許された装置、製造物または組成物の侵害的使用、(ii) 組成物の使用に関する特許の侵害的実施、及び (iii) バイオテクノロジー特許を侵害するプロセスの実施。

注2)(オーストラリア) 医師・医療機関の特許侵害に対して免責規定は無い。

注3)(日本) 手術工程・治療工程を含まず、また医療目的で判断する工程を含まない、人体に対する測定方法は、特許対象である。また、検体の分析・測定方法は特許対象である。(審査基準 第Ⅱ部 第1章 産業上利用することができる発明、2.1.1参照)

注4-1)(EP) 検体を用いた診断方法は特許対象である(EPO Guidelines for Examination, G-II, 4.2.1参照)。

注4-2)(EP) 手術工程を含まない、診断プロセスに至らない人体に対する測定方法は特許対象である(EPO Guidelines for Examination, G-II, 4.2.1参照)。

注5)(カナダ) 手術又は治療の工程を含まない人体に対する診断方法は特許対象である(カナダ国知財庁の特許審査ガイドラインによる)。

注6)(ニュージーランド) 手術工程を含まない人体に対する診断方法は特許対象である(ニュージーランド国知財庁の特許審査ガイドラインによる)。

注7)(韓国) 人体に直接的でかつ一時的でない影響を与える工程を含まない限り、人体に対する測定方法(臨床的判断を含まない)は特許対象である(韓国知財庁の特許審査ガイドラインによる)。

注8)(中国) 手術工程を含まない、診断プロセスに至らない人体に対する測定方法は特許対象である。また、診断プロセスに至らない検体の分析・測定方法は特許対象である。(中国知財庁の特許審査ガイドラインによる)

注9-1)(台湾) 検体を用いた診断方法は特許対象である(台湾国知財庁の特許審査ガイドラインによる)。

注9-2)(台湾) 手術工程を含まない、診断プロセスに至らない人体に対する測定方法は特許対象である(台湾知財庁の特許審査ガイドラインによる)。

注10-1)(マレーシア) 検体を用いた診断方法は特許対象である(マレーシア国知財庁の特許審査ガイドラインによる)。

注10-2)(マレーシア) 手術工程を含まない、診断プロセスに至らない人体に対する測定方法は特許対象である(マレーシア国知財庁の特許審査ガイドラインによる)。

注11-1)(インド) 検体を用いた診断方法は特許対象である(インド国知財庁の特許審査ガイドラインによる)。

注11-2)(インド) 手術工程を含まない、診断プロセスに至らない人体に対する測定方法は特許対象である(インド国知財庁の特許審査ガイドラインによる)。

医薬品の特許期間とジェネリック医薬品:

現在、日本において特許の存続期間は出願から20年であり、医薬品の場合、最大で5年間の延長が認められます。特許が有効に存在している間は、第三者は特許権者の許可なく発明を実施することは出来ません。即ち、第三者は、許可無く、特許された医薬品を製造・販売することは出来ません。

しかし特許期間が満了すると、第三者が、特許権者の許可無く発明を実施できるようになります。医薬品の場合、先発医薬品が認可を受けていれば、簡単な審査で特許製品と同様の医薬品の認可が下ります。研究開発費などはかかっていないわけですので通常、先発医薬品よりも安価に提供され、そのような医薬品を通常「ジェネリック医薬品」と称します。

更に、TRIPS(知的所有権の貿易関連の側面に関する協定)においては、ジェネリック医薬品製薬会社が既存の医薬品の臨床データを、薬剤認可を受ける際に利用することを許容しています。臨床データの取得は、時間と費用がかかるため、臨床データが不要であることはジェネリック医薬品の価格低下に大きく寄与しています。

また、近年、2010~2012年頃にかけて、大型医薬品(ブロックバスター)の特許が一斉に切れるという所謂「2010年問題」が話題になっています。ジェネリック大国である中国・インドなどが、この機を大きなビジネスチャンスと考えています。

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《拒絶理由通知、特許査定》

拒絶理由通知(和英)

原文:

 

拒絶理由通知書

特許出願の番号      特願2009-XXXXXX

起案日          平成21年XX月XX日

特許庁審査官       XX XX        3409 2J00

特許出願人代理人     XX XX 様

適用条文         第29条第2項

 

 この出願は、次の理由によって拒絶をすべきものです。これについて意見がありましたら、この通知書の発送の日から60日以内に意見書を提出してください。

理 由

 

 この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記 (引用文献等は引用文献等一覧参照)

 ・請求項6 に対して 引用文献1,2

  請求項6には、「請求項1の方法を実施するために用いるシステムであって」と記載されているが、この記載は、システムの構成を限定するものではない。

 引用文献1には、被検査体の内部を減圧し、超音波を用いて被検査体の内圧を測定し、漏洩孔の有無を検査する装置が開示されている。

 そして、引用文献2には、圧力を超音波の位相差に基づいて測定する構成が開示されており、また、どのような手法により圧力を測定するかは、当業者が適宜選択すべき事項である。

 してみれば、引用文献1に記載の発明において、引用文献2に記載の圧力測定を採用することで、本願請求項6に係る発明とすることは、当業者にとって容易に想到し得ることである。

 よって、引用文献1,2に記載の発明に基いて、本願請求項6に係る発明とすることは、当業者にとって容易に想到し得ることである。


<拒絶の理由を発見しない請求項>

 請求項1-5に係る発明については、現時点では、拒絶の理由を発見しない。

拒絶の理由が新たに発見された場合には拒絶の理由が通知される。

引 用 文 献 等 一 覧

1.特開2004-XXXXX号公報

2.特開2002-XXXXXX号公報

------------------------------------

先行技術文献調査結果の記録

・調査した分野  IPC G01M3/00-3/40

             G01L11/00-11/06

・先行技術文献 

  特開2006-XXXXX号公報

  特開昭60-XXXXXX号公報

 この先行技術文献調査結果の記録は、拒絶理由を構成するものではない。

 この拒絶理由通知の内容に関するお問い合わせ、または面接のご希望がございましたら下記までご連絡下さい。

特許審査第1部 材料分析  XXXX

TEL.03(XXXX)XXXX 内線XXXX

 

英訳文:

Notification of Reasons for Refusal

Patent Application No.:    2009-XXXXXX

Drafting Date:   XXXXXX, 2009

Examiner:   XXXXXXX         3409 2J00

Agent for Applicant:  XXXXX XXXXXXX

Articles of the Patent Law applied to: Article 29, item 2

     The present application should be rejected for the following reasons.  A response to this notification, if any, should be filed within 60 days from the date of mailing of this notification. 

REASONS

     The invention of the below-mentioned claim of the present application could be easily made by those having ordinary skill in the art, based on either an invention described in the below-mentioned publications which were distributed prior to the filing date of the present application in Japan or in a foreign country or an invention which became available to the public through electric telecommunication lines prior to the filing date of the present application.  Therefore, the invention of the below-mentioned claim of the present application should not be patented under Article 29, item 2 of the Patent Law.

NOTE (References cited herein are listed below)

• Claim 6  -  to be rejected over References 1 and 2

     Claim 6 has a description reading: “a system for practicing the method of claim 1”.  However, this description does not limit the construction of the system.

     Reference 1 discloses an apparatus for performing a method comprising decompressing the inside of a test subject and measuring the internal pressure of the test subject by using an ultrasonic wave, to thereby determine the presence or absence of a leak hole.

     Reference 2 discloses a construction for measuring a pressure, based on a phase difference of ultrasonic waves.  Those having ordinary skill in the art may appropriately choose how to measure a pressure.

     Thus, it would be easy for those having ordinary skill in the art to use the pressure measurement technique of Reference 2 in the invention of Reference 1, to thereby make the invention of claim 6 of the present application.

     Therefore, based on the inventions of References 1 and 2, the invention of claim 6 of the present application would have been easily conceived by those having ordinary skill in the art.


     At present, there has been found no reason to reject claims 1 to 5.

     A further office action will be issued when there is found any reason to reject claims 1 to 5.

List of references cited

1.   Unexamined Japanese Patent Application Laid-Open Specification No. 2004-XXXXX

2.   Unexamined Japanese Patent Application Laid-Open Specification No. 2002-XXXXXX

--------------------------------------------------------------

Record of the results of the prior art search

• Field searched   IPC  G01M3/00-3/40

                           G01L11/00-11/06

• Prior art documents  

     Unexamined Japanese Patent Application Laid-Open Specification No. 2006-XXXXX

     Unexamined Japanese Patent Application Laid-Open Specification No. Sho 60-XXXXXX

      The above record of the prior art search does not constitute the reasons for rejection.

      If there is any question about the content of this notification of reasons for rejection or if an interview is desired, please contact the following person.

Examination Division 1, Materials Analysis, XXXXX XXXXX

TEL 03(XXXX)XXXX  Extension XXXX

 

特許査定(和英)

原文:

特許査定

特許出願の番号      特願2007-XXXXXX

起案日          平成20年 X月XX日

特許庁審査官       XX XX        9130 2B00

発明の名称        XXXXシステム

請求項の数         13

特許出願人        XXXX株式会社

 

 この出願については、拒絶の理由を発見しないから、特許査定をします。

 

部長/代理  審査長/代理 審査官    審査官補    分類確定官 XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX     

1.出願種別        通常

2.参考文献        有

3.特許法第30条適用   無

4.発明の名称の変更    無

5.国際特許分類(IPC)

          A01G 31/00   606,
          A01G 27/00   502K,
          A01G 27/00   502L=
          A01G 13/00   302Z  

6.菌寄託

7.出願日の遡及を認めない旨の表示

参考情報

特許出願の番号      特願2007-XXXXXX 

1.調査した分野(IPC,DB名) 

 A01G  31/00
 A01G  27/00
 A01G  13/00     

2.参考特許文献

 特開2003-XXXXXX             (JP,A)
 特開2006-XXXXXX             (JP,A)    

3.参考図書雑誌

英訳文:

DECISION TO GRANT A PATENT

Patent Application No.: 2007-XXXXX

Drafting Date:          XXXXXX, 2008

Examiner:               XXXXXX XXXXXX, 9130 2B00

Title of the Invention: XXXXX system

Number of Claims:       13

Applicant:              XXXXX

 

No reason for rejection is found concerning the present application and, hence, a patent is granted.

 

(Acting) Division Manager   (Acting) Examiner-in-chief   Examiner   Assistant Examiner   Classification-finalizing officer  
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX     

1.   Type of application                      General

2.   References                               Yes

3.   Application of Art. 30 of the Patent Law       No

4.   Change of Title of the Invention               No

5.   International Patent Classification (IPC)
                 A01G 31/00 606,
                 A01G 27/00 502K,
                 A01G 27/00 502L=
                 A01G 13/00 302Z 

6.   Depository of microorganisms

7.   Indication that the retroaction of the filing date is not permitted

Reference information

Patent Application No. 2007-XXXXXX

1.   Searched Field (IPC, DB name)
     A01G  31/00
     A01G  27/00
     A01G  13/00

2.   Reference patent document
     JP 2003-XXXXXX        (JP,A)
     JP 2006-XXXXXX        (JP,A)

3.   Reference literature/journal

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欧州(6.1): 補正の制限 EPC123条

EPC規則123条:補正のサポート

欧州特許出願について特に注意が必要な点として、補正についての制約が非常に厳しいことが挙げられます。即ち、欧州出願を補正する場合、補正の根拠が、出願明細書に、直接的かつ明示的に(directly and unambiguously)示されていることが要求されます。米国や日本で認められた補正が、欧州では認められないということがありますので注意が必要です。

もし、特許性若しくは実施の観点から重要な態様が存在するならば、単にそのような態様が含まれる様に記載するだけでなく、そのような態様が、出願明細書から、直接的かつ明示的に(directly and unambiguously)読み取れるように記載しておくことが重要です。一番確実なのは、実施例の様に、その態様をphotographic(写実的に)記載しておくことでしょう。

欧州における補正の許容条件について、以下に簡単に説明します。

殆どの場合、請求項に記載された発明は、複数の異なる要素によって定義されています。例えば、異なる成分や部品、そしてそれ等の量、物性、形態、配置などの要素です。日本や米国などにおいては、上記のような複数の異なる要素のそれぞれについて、明細書中に独立した記載があれば、それに基づく補正が許されることが多いのですが、欧州の場合、それぞれの要素について、明細書に独立して記載されていたということだけでは足りず、補正後の各要素の相互関係までもが明細書に示されていることが要求されます。

例えば、成分Aと成分Bとからなる組成物に関するクレームを想定します。そして、補正により、成分Aを明細書に明記された特性αを有する成分A'に限定し、成分Bを明細書に明記された特性βを有する成分B'に限定するとします。この場合、成分Aから成分A'への補正、及び成分Bから成分B'への補正については、それぞれ明細書に明確な根拠がありますが、欧州においては、更に成分A'と成分B'とを組み合わせて使用することまで明示されていないと補正が認められない恐れがあります。例えば、成分A'と成分B'とを組み合わせることが好ましいと明細書に明記されていたり、実施例において成分A'と成分B'との組成物を製造していたりすれば補正は認められるでしょう。

上記の例に関連して、更なる具体例として、例えば、明細書に成分Aの量に関して『好ましい量』と『更に好ましい量』が記載されており、また成分Bについても『好ましい量』と『更に好ましい量』が記載されいたところ、これらの記載に基づいて、クレームに成分Aの『好ましい量』と成分Bの『更に好ましい量』を導入する補正を行うとします。このような場合も、成分Aの『好ましい量』と成分Bの『更に好ましい量』とを組み合わせることが明細書に明確に示唆されていないと、補正が認められない恐れが有ります。

また、上記は発明の構成要素を具体化する補正の例ですが、新たな構成要素を加える補正や、構成要素を削除したりするような場合も同様に補正後の態様が明細書に直接的かつ明示的に(directly and unambiguously)示されていることが必要です。

以下に幾つか参考になる審決例を挙げます。

T1067/97: リソグラフ印刷板製造用のPS版(presensitized plate)を現像処理する方法をクレームする特許についての特許取消し異議決定に対する審判事件。


使用する現像液について、明細書中に「SiO2/M2Oモル比が1.0~1.5、及びSiO2の濃度が1~4重量%」と記載が有ったところ、これに基づきモル比に関する「SiO2/M2Oモル比が1.0~1.5」の箇所のみをクレームに導入する補正が行われたが、EPO審判部に認められなかった。その理由は、濃度の規定から独立してモル比を上記の範囲と出来るということが明細書に示唆されていないため、この補正は出願時の明細書の開示範囲を超えているということであった。

http://www.epo.org/law-practice/case-law-appeals/pdf/t971067eu1.pdf

T1511/07: アルカリ性カルシウム源、クエン酸及び乳酸からなる複合体に関する発明を請求した出願についての拒絶査定不服審判事件。


補正により、クレーム1(Main Request(主請求))に、クエン酸:乳酸 重量比 「1:2~2:1」及び(クエン酸+乳酸):アルカリ性カルシウム源 重量比 「1:1~5:1」という限定が導入された。

出願時明細書には、クエン酸:乳酸 重量比について「0.5:4~4:0.5、好ましくは0.75:2.5~2.5:0.75、特に好ましくは1:2~2:1」と記載があり、(クエン酸+乳酸):アルカリ性カルシウム源 重量比について「1:1~10~1、好ましくは2:1~7.5:1、特に好ましくは2.5:1~5:1」と記載があった。

上記補正に関して、EPO審判部は、(クエン酸+乳酸):アルカリ性カルシウム源 重量比の異なる範囲(即ち、上記の「1:1~10~1」と「特に好ましくは2.5:1~5:1」)の下限と上限を組み合わせることについては問題無い(not contestable under Article 123(2) EPC )が、クエン酸:乳酸 重量比「1:2~2:1」と(クエン酸+乳酸):アルカリ性カルシウム源 重量比「1:1~5:1」を組み合わせることについては、出願時の明細書に明確に示されていないため許容できないと認定した。

尚、Auxiliary Request(副請求)のクレーム1においては、クエン酸:乳酸 重量比と(クエン酸+乳酸):アルカリ性カルシウム源 重量比のそれぞれについて、明細書に記載されている「特に好まし」い範囲に限定されていたが、この「特に好まし」い範囲同士の組み合わせであれば、明細書に明確に支持されていると判断された。

http://www.epo.org/law-practice/case-law-appeals/pdf/t071511eu1.pdf

T181/08: 腸溶性コーティング層でコーティングされたコア物質ユニットなどを含む経口固形医薬に関する特許についての特許維持異議決定に対する審判事件。


該コーティング層に関して、明細書中に、この層に含まれる可塑剤の量が「通常、腸溶性コーティング層ポリマーの15~50重量%、好ましくは20~50重量%」、そしてこの層の厚みが「少なくとも約10μm、好ましくは20μm以上」と記載があったところ、可塑剤の「通常」の量である「15~50重量%」と厚みの「好まし」い範囲である「20μm以上」とをクレームに導入する補正が行われたが、EPO審判部に認められなかった。その理由は、出願時の明細書に、これら2つの特定のパラメータ範囲の組み合わせに関する直接的且つ明確な開示がなかったからということであった。

http://www.epo.org/law-practice/case-law-appeals/pdf/t080181eu1.pdf

また、欧州では、根拠が図面にしかないような補正は認められない傾向があります。

 

欧州特許(出願)を補正する際の注意事項

上記のような欧州の厳しい基準に照らして認められる可能性が少ない補正であっても、「認められるかどうか分からないが、取り敢えず補正書を提出してみよう」と考えてしまいがちですが、それは少々危険です。補正に伴うリスクの具体例を以下に挙げます。

1.審査段階で行った減縮補正が、特許後に違法と判断されるリスク

審査段階でクレームを減縮補正して特許を認められ、その後、異議申立を受けて補正が上記したような欧州の基準に違反していると認定された場合、審査段階で行った減縮補正をキャンセルすることは、特許されたクレームの範囲を拡張することになり認められません。従って、この場合、特許取消しということになってしまいます。

- 次項の「欧州(7): 異議申立手続き」で述べますように、「新規事項の導入」は123(2) EPCに違反し、異議申立理由に含まれています[100(c) EPC(指定国でのnational revocationの場合は138(c) EPC)]。

- そして、欧州特許許可後にはクレーム範囲を拡張する補正は認められないことは、123(3) EPCに規定されています。

また、上に例示した判例におけるようなクレームの構成要素を減縮する補正のみならず、クレームの導入部分と特徴部分のつなぎに使用される“comprising” (~を含む)、“consisting essentially of”(本質的に~から成る)、“consisting of” (~のみから成る)といった表現を補正する際にも注意が必要です。

“comprising”はクレームに記載されている以外の要素を含んでいても良いということを意味し、この表現を用いたクレームを開放クレーム(open claim)と称します。対照的に、“consisting of”は、クレームに記載された要素のみから成っているということを意味し、この表現を用いたクレームを閉鎖クレーム(closed claim)と称します。“consisting essentially of”は、これらの中間で、発明の本質に影響しないものであれば、クレームに記載されている以外の要素を含んでいても良いということを意味し、この表現を用いたクレームは、半閉鎖型クレーム(semi-closed claim)などと称されます。

従って、“comprising”を“consisting essentially of”や“consisting of”に変更することは、請求範囲を減縮する補正ということになります。

“comprising”を“consisting essentially of”や“consisting of”に変更する補正は、単に構成要素をクレームに明記したものに(実質的に)制限するだけであり、また日本や米国においてはこの様な補正は審査官に要求されて行うことが多いことから、明細書の記載にサポートされているかに関係なく補正してしまって問題無いと考えている出願人や実務者が多いようです。しかし、特に欧州では、“consisting essentially of”や“consisting of”が明細書に明示的にサポートされていなければ補正は認められません(T 0759/10等)。

例えば、「有効成分Aと有効成分Bを含む(comprising)薬剤」と記載されていたクレームを「有効成分Aと有効成分Bから本質的に成る(consisting essentially of)薬剤」と補正したい場合、明細書中に“consisting essentially of”という表現が無くとも、有効成分がAとBのみで所望の効果が得られることを明確に示す実施例があれば補正が認められる可能性はあります。一方、全ての実施例で有効成分としてAとBに加えて必ず有効成分Cも使用されており、この有効成分Cが存在しなくても所望の効果が達成されるかが定かで無いような場合、“consisting essentially of”への補正は認められないはずです。

“consisting essentially of”が明細書に明確にサポートされていないにも関わらず、審査段階で補正を認められて特許となり、その後、その補正が不正であるという理由に基づいて異議申立を受けた場合、“consisting essentially of”を“comprising”に戻す補正をしようとしても、上記の通り、欧州特許許可後にはクレーム範囲を拡張する補正は認められません(Article 123(3))。従って、EPOの異議部・審判部が“consisting essentially of”は明細書に明確にサポートされていないと認定すれば、特許取消しとなってしまいます。

従って、欧州特許出願に関して審査段階で補正をする際には、補正が明細書にサポートされているか否かについて、審査官の判断任せにせず、出願人側で慎重に検討することが必要です。

2.異議申立や審判におけるクレーム補正により特許取消しとなるリスク

異議申立てや審判手続きにおいてクレームを補正すると、その補正が123条違反ということで特許取消しとなってしまう可能性もあるため、十分に注意が必要です。

異議申立や審判の早い段階であれば、補正に対する異議申立人の主張や異議部・審判部の予備見解などを検討して、その後の対応を考えることも可能ですが、口頭審理の直前などにクレームを補正した場合など、それまでの経緯など関係なく、口頭審理において、その場で補正が明細書にサポートされていないという理由で特許取消しにされてしまうことがあります(T 0283/99等)。

欧州では、補正を行う際に、複数セットのクレームを提出し、それをEPOに検討させることができます。より具体的には、第一希望のクレームセットを"Main Request"(主請求)として提出し、第二希望以降のクレームセットを"Auxiliary Request"(副請求)として提出することができます。

従いまして、異議申立や審判手続きにおいてクレームを補正する際には、出願時の明細書に支持されていることが明らかなクレームを少なくとも1セット、Main Request又はAuxiliary Requestとして含めておくことをお勧めします。

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成分Aの量に関して『好ましい量』

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