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米国(2): RCE (Request for Continued Examination)

もう一つ米国特許制度の大きな特徴と言えるのが、RCE(Request for Continued Examination)の存在です。

RCEは、最後の審査通知(final office action)が出た後に、拒絶を克服できない場合に、継続審査を要求できる制度です。[*但し、意匠特許(design patent)や再審査中の特許に関しては、利用できません。]そしてこのRCEは出願が生きている間は何度でも請求することができます。(数年前に、米国特許庁がこのRCEの回数を制限するためのルール改正を行うことを発表したが、訴訟になり、結局は特許庁が敗訴してルール改正は無くなった。)

要するに、米国出願は、出願が生きている限り何度最後の拒絶を受けても許可になるまで何度でもチャレンジできるということになります。このような制度は、米国にしかありません。例えば、日本でしたら、特許性を否定され続けた場合には以下の経緯を辿ることになります。

日本の場合
最後の審査通知 → 拒絶査定 (特許庁審査部)

拒絶査定不服審判 (特許庁審判部)

知的財産高等裁判所への提訴

最高裁判所への上告

日本においても、裏技的な手段として、拒絶査定を受けたら分割出願を行うということもありますが、この場合、勿論、分割出願の請求項を親出願と同じにならないよう補正する必要があります。即ち、分割出願はあくまで新たな出願として審査されるのであって、米国のように審査が継続されるわけではありません。(日本では、もし仮に分割出願の請求項に親出願の審査において拒絶された発明が含まれていると、最初の審査通知であっても、最後の拒絶理由通知への応答の場合と同様に補正の制限が課される。要するに削除、減縮、誤記訂正、明瞭化の目的の補正のみが可能で、新たな特徴を付加するような補正は許可されない。)

欧州では、拒絶査定になってしまったら、欧州特許庁の審判部(Board of Appeal)における拒絶査定不服審判で争いますが、原則その先はありません。即ち、拒絶査定不服審判で特許性を認められないと特許は不成立ということになります。以前は、日本と同様に分割出願を行って延命するという方法があったのですが、2010年の法改正により、分割出願の時期と機会が制限され、拒絶査定を受けた際の延命措置としての分割出願は実質的に不可能になりました。

RCEが可能な時期

審査終結状態にある(prosecution is closed)が、出願が生きている段階であれば請求することができます。具体的には、例えば、以下のような状況で、RCEが可能です。

・ 最後の審査通知(Final Action)発行後で且つ出願放棄確定前

・ 許可通知(Notice of Allowance)発行後で且つ登録料納付前

・ USPTO審判部における審判係属中

審判請求書(Notice of Appeal)提出後に、RCEした場合には、審判請求は取り下げられたとみなされ、審査が再開されます。

審査中で最新の審査通知がfinalで無い場合には、RCEは認められません。

RCE申請手続き

RCEの申請は、料金(large entityで$930、small entitiyで$465)の支払いと共に、RCE申請フォームと以下の書類を提出することが必要です。

出願の状態 RCE請求時に提出する必要がある書類
最後の審査通知(Final Action)後 最後の審査通知に対する応答(既に提出済みの場合は、原則的に必要無し)
査定系クウェイル通知*(Ex Parte Quayle action)後  (*方式的不備を訂正すれば特許査定となる旨を通知するもの) Ex Parte Quayle actionに対する回答
許可通知(Notice of Allowance)後 IDS、補正、新たな議論、新たな証拠など
審判請求後 最後の審査通知に対する応答(例えば、提出済みの審判理由書や審判部の見解に対する答弁書における議論を援用する旨の上申書)


RCEを提出する状況で一番多いのは、Final Actionを受けて補正書、意見書、証拠などを提出したが、それが新たな争点(New Issue)を提起するものであって考慮出来ないとの指摘をUSPTOから受けて、その対応としてRCEを提出するという状況だと思います。そのような場合に、単に提出済み書類を考慮させたいのであれば、RCE申請フォームと料金を支払うだけで済みます。そしてRCEにより審査が再開され、審査官はFinal Action後に提出したクレームの補正や証拠を考慮した上で、non-finalの審査通知若しくは許可通知(Notice of Allowance)を発行します。

RCEに関する注意事項

場合によっては、折角RCEしたのに、RCE後の最初の審査通知がFinal(しかもRCE前のFinal Actionと同じ拒絶理由)となってしまうことも有りますので注意が必要です。

具体的には、以下の2つの要件が同時に満たされると、RCE後の最初の審査通知がFinal Actionとなってしまいます。

(1) RCE前のクレームとRCE後のクレームとが同一である。

(2) RCE後の審査における拒絶の理由がRCE前の審査における拒絶の理由と同一である。

このような状況になるのは、例えば、Final Actionに対して補正を行わず単に反論のみを提出した場合、Final Actionに対に対する回答が間に合わず、延命措置としてRCEを提出した場合などが挙げられます。

上記のような状況になる可能性がある場合には、RCEと同時若しくはRCE後、速やかに何らかの補正を提出するなどの手段を講じることが望ましいです。その際の補正は純粋に形式的なものでよく、例えば、得に重要でない特徴に関する従属クレームの追加などでも構いません。また、そのクレームが不要であれば、後で削除することもできます。

もしも補正や新たな証拠を提出する予定があるが、準備に暫く時間がかかるような場合には、RCEと同時又はその直後に審査の一時中断を申請する(Request for a 3-month Suspension of Action by the USPTO under 37 CFR 1.103 (c))ということも考えられます。

RCE制度の現状と今後

上記したようにRCEの回数を制限しようとするルール改正は断念されましたが、近年、別の手法でRCE制度の利用を抑制する方向の動きが見られます。

USPTOにおける処理スケジュール

1つは、2009年11月15日から導入されている新たな管理体制です。

以前は、原則として、審査官はRCE後2ヶ月以内にアクションを出すことが求められており、RCEにより、審査が大きく遅れるようなことはありませんでした。しかし、2009年11月15日以降は、RCEが請求された件は、“special new” docket に入れられることになり、そこでは「2ヶ月以内」という制約はなく、審査官は、自らの仕事の負荷に応じて比較的自由なスケジュールで処理することが許されています。

これに伴い、最近は、RCE後の処理の遅れが目立つようになってきています。米国特許庁のウェブサイトで提供されているPAIR(Patent Application Information Retrieval)システムで、出願の経過を確認することができますが、最近は、RCEを請求すると、その後 “Docketed New Case—Ready for Examination” という状態になったまま長らく動きが止まってしまいます。RCE後、半年以上経過してもアクションが出ないケースもあります。

RCE請求の手数料の値上げ

RCEを利用するために、米国特許庁へ支払う料金は、それが何回目の請求であるかに関わらず1回のRCEにつきlarge entityで$930、small entityで$465であったものが、2013年3月19日以降は、一回目のRCEの料金がlarge entity$1,200、small entity$600に、二回目以降のRCEの料金がlarge entity$1,700、small entity$850に値上げされます(2013年1月18日に公表された新料金)。

RCEを不要にする制度の試行

RCE等を利用せずに、審査の効率化を図る目的で以下のような試行プログラムが実施されています。

・ After Final Compact Prosecution (AFCP) 試行プログラム (試行期間:2013年5月18日まで(当初、2012年6月16日までの予定だったが延長された))

現行の規則に従えば、最終庁指令通知(Final Office Action)後に提出された補正や証拠を審査官に考慮させるためには、RCE等の手続きが必要になることが多いが、AFCP試行プログラムでは、Final後に提出された補正や新たな証拠について、限定的な(特許で約3時間、意匠で約1時間以内で済むような)検討や調査によって、該補正や証拠により特許査定できるとの判断が可能な場合、RCE等を行わずに補正や証拠を審査官に考慮させることが可能。

・ Quick Path Information Disclosure Statement (QPIDS)試行プログラム(試行期間:2013年9月30日まで(当初、2012年6月16日までの予定だったが延長された))

米国の現行のシステムにおいては、登録料支払い後にIDSを提出して考慮させる為には、RCEや継続出願が必要だが、QPIDS)試行プログラムでは、登録料支払い後にIDSをUSPTOに考慮させることが可能。


特にAFCPは、試行期間が延長されましたが、出願人や実務者にとって非常に有益な試みであり、常設的なプラクティスとなることが望まれます。これまでは、審査の経緯や審査官の主張の趣旨から考えて、本格的な検討や調査を行わずとも、出願を特許可能な状態にできることが明らかな補正や証拠であっても、Final後は、新たな争点(New Issue)を提起するものであって考慮できないとの指摘を受け、結局、RCEや審判請求が必要になってしまい、非合理的なプラクティスだと感じていた出願人や実務者も多いはずです。そのような指摘も受けての試行プログラムでしょうから、本格実施へ移行する可能性も十分にあると考えられます。

2000年に導入されて以来、盛んに利用されてきたRCE制度ですが、上記のことから分かりますとおり、近い将来、その運用が大きく変わる可能性があります。

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米国(3): 現在の米国における特許政策(並びに自明性審査とその対策)

プロパテント政策の変化

米国においては、プロパテント政策(発明技術の独占的実施権を可能にする特許による権利保護を重視する政策)が、1980年代後半にレーガン大統領により導入され今世紀初頭まで維持されてきましたが、世界的な不況が深刻化するにつれ、大きな変化が見られます。

不況に加えて、プロパテント政策による弊害とも言える所謂「パテント・トロール(patent troll)」による特許権の濫用も大きな問題となっています。「パテント・トロール」とは、大学や研究機関以外のnonpracticing entity(特許発明を実施しない者)であって、第三者の特許権を譲り受け、その特許権を主張して大企業に巨額の損害賠償を要求するような組織のことです。このパテント・トロールの暗躍は、質の低い特許を乱発したことによる弊害であると言われております。

一般的には、近年の不況に伴い、プロパテントからアンチパテント(特許権より独占禁止法の遵守に重きを置く政策)へシフトしたと言われることが多いようですが、一概に、完全にアンチパテントへ傾いたと断言することは難しいようです。 近年の出来事を見ると、審査基準の厳格化や権利行使の範囲を制限する変化が目立ちますが、一方で、特許の活用を促進する方向の変化も見られます。要は、この不況を乗り切るために重要なツールの一つとして特許を有効に活用出来るように制度を整えているということであると思います。

近年の判例や2011年9月の法改正(Leahy-Smith America Invents Act)から読み取れる米国の知的財産権に関する姿勢は以下の通りです:

進歩性基準を厳格化し特許の質を向上

 - KSR Int'l Co. v. Teleflex, Inc., 550 U.S. 398 (2007) (これにより非自明性の審査が厳しくなった。)

付与後特許に対する異議申立ての機会を拡張

 - 付与後異議申立制度(Post-grant review)の導入(2011年のAmerica Invents Act)

過剰な権利行使を抑制

 - Abbott Labs v. Sandoz, 566 F.3d 1282 (Fed. Cir. 2009) (所謂"product-by-process"形式のクレームの権利範囲を、クレームで規定したprocessで得られる物に制限した。)

 - 複数の被告に対する訴訟の併合(joinder of parties)についての制限(2011年のAmerica Invents Act)(以前は、1つの特許訴訟において複数の被告を訴えることが可能であり、パテントトロールが複数の企業に対して同時に特許権侵害訴訟を提起し損害賠償金請求することが問題視されていた。この対策として、「同一の特許を侵害している」ことのみをもって複数の被告を1つの訴訟事件で訴えたり、1つの訴訟事件に併合したりすることができないこととされた(§299)。)

 - In re Seagate Technology, LLC, 497 F. 3d 1360 (Fed. Cir. 2007) (特許侵害訴訟において、3倍賠償の対象となる故意侵害の有無の立証責任を、侵害者から特許権者側に移した)

 - 故意侵害及び侵害教唆対策としての鑑定書の入手・提出の不要化(2011年のAmerica Invents Act)(上記Seagate事件における判示の一部を成文法化。鑑定書を入手しなかったことや裁判所に提示しなかったことを、故意侵害(willful infringement)の認定や、侵害教唆(inducement of infringement)の意思の認定に使用できないと規定された(§298)。2012年9月16日以降に発行された特許に対して適用。)

特許出願人又は特許権者の過失に対する罰則適用条件を緩和

 - ベストモード要件違反を特許無効の理由から除外(2011年のAmerica Invents Act)

 - Therasense, Inc. v. Becton, Dickinson & Co. (Fed. Cir. 2011) (en banc))(不公正行為(Inequitable Conduct)の立証を困難にした)

 - 補助的審査(Supplemental Examination)制度の導入(2011年のAmerica Invents Act)(情報開示義務(IDS)違反の救済措置)

特許出願に関する門戸は狭めない

 - Bilski最高裁判決[Bilski v. Kappos, 130 S. Ct. 3218, 561 US, 177 L. Ed. 2d 792 (2010)] (CAFCの大法廷(en banc)が「machine-or-transformation testが、ビジネス方法に関する発明が特許保護の対象になるか否かについての唯一の判定手段」と判示したのを最高裁が覆した。)

KRS判決による非自明性判定基準の変化:

以前は審査が厳しいと言われている化学分野の特許出願で、かなり厳しい審査結果を予想していたにも関わらず、あっさりと特許になって拍子抜けしたようなケースも多々ありました。しかし、最近は我々も実感として、KSR判決を境に自明性(複数の先行技術文献の組み合わせに対する容易性)の審査が非常に厳しくなったと思います。正直な所、KSR判決以前は、「減縮補正を行わないと103条(自明性)で拒絶されるだろうな」と思う様な件が、拒絶を受けずにそのまま特許にということも結構ありました(しかも、審査結果が出るのが早かった)。現在は、特許庁における審査は、より時間をかけてかなり厳密に行われているという印象です。KSR判決において最高裁は以前よりも厳格な非自明性の基準が提示しましたが、判断基準が厳格になった以上に、米国特許庁審査官の自明性審査に対する姿勢が厳しくなったと感じます。

実際に、統計的にみても、米国ではKSR判決以後では拒絶査定を受け審判請求を行う件数が増え(KSR判決前の2006年では3349件→KSR判決後の2008年では6385件)且つ審判請求を行って拒絶が撤回される確率が率低下しています(KSR判決前の2006年では41%→KSR判決後の2008年では28%)。

尚、参考までに、KSR判決後約2年間において、CAFC(連邦巡回区控訴裁判所)が、化学・生化学系の発明を非自明(進歩性有り)と判断したケースが約62%であったのに対して、非化学・生化学系の発明を非自明と判断したケースは約33%であったとの統計データもあるそうです(http://www.jurisdiction.com/dsmith.pdf)。このことは、KSR判決によって、化学・生化学の分野のように効果を予見することが難しい分野では非自明と判断されやすく、一方、機械などの構造物などの効果を予見しやすい分野の発明は自明と判断されやすくなったということを示していると解釈することできます。

最近、米国特許成立の確率が回復(向上)傾向にあるという情報も散見されますが、実際、数字上はそうであっても、これが淘汰(即ち、元々特許性が明らかでない出願は繰り返し拒絶を受けたために放棄されてしまった)や出願人が出願する発明を精査していることによるという可能性もあると思います。弊所の印象としては、現在でも、KSR判決直後と比較すると非自明性の判断も大分緩和されたようにも思いますが、KRS判決以前と比較すると未だ厳しいように思います。実際に弊所で扱っている案件でも、非自明性の拒絶に対してほぼ完璧な対応ができたような場合(先行技術の組み合わせに対する阻害要因の存在を明らかにし、更に実験証明で予想外の優れた効果を明らかにしたような場合)であっても、その後、審査官の理解不足による拒絶を受け、更に何度かインタビューを行って説明したり、細かい補正をすることによって漸く許可になったということもありました。要するに審査官の側に、非自明性の審査は厳格に行うべきという意識があると思います。

自明性の拒絶に対する対応

自明性の拒絶を受けた場合の典型的な対応は以下の通りです:

(a) 審査対象出願の発明や先行技術の開示内容に関する審査官の誤認を明らかにする。
(b) 先行技術の組み合わせに対する阻害要因(teach away)の存在を明らかにする。
(c) 予想外の優れた効果を明らかにする。
(d) 先行技術に教示・示唆されていない特徴をクレームに追加して、更にその特徴による予想外の優れた効果を明らかにする。

その他にも商業的な成功(所謂“secondary consideration”(二次的考慮事項)の例)などが考慮されることもありますが、これらはあくまで二次的に考慮される事項であって、一般的には上記の(a)~(d)で十分な対応が難しい場合に補足的に主張すべき事項です。やはり先ず上記(a)~(d)の観点からの反論を検討すべきでしょう。上記のKSR判決以前は、自明性の拒絶に対して「引用された2つの先行技術文献が異なる技術分野に属するものであるから組み合わせは不当」という反論で拒絶が撤回されることが屡々ありました。しかし、KRS判決以降は、異なる技術分野に属する先行技術文献であっても組み合わせることが当業者の常識の範囲内で容易であれば自明であるということになりました。従いまして、原則的には上記のような対応を考えるべきです。

上記(a)の審査官の誤解についてですが、特に米国の審査官は、技術内容の誤解に基づいて拒絶してくることが多いという印象があります。審査官の指摘を鵜呑みにせずに、自らの出願のクレームの記載や先行技術文献の開示内容を詳細に検討することが重要です。

また、その様な場合においても、ただ審査官の誤解を責めることを考えるのではなく、何故そのような誤解が生じたのかを謙虚に検討してみることが望ましい結果につながることが多いです。具体的には、審査官の誤解の理由を検討し、許容範囲内で、誤解の原因を排除し、発明をより明確に定義できる補正が可能であるならば、そのような補正を行うことが望ましいです。仮に審査官の誤解が明らかであっても、何らかの補正を行った方が、権利化がスムーズになります。

上記(b)の「阻害要因」については、一瞥してそのような阻害要因が見あたらないような場合でも、注意深く、執念深く、引用された先行技術文献を徹底検討すると、「阻害要因」として若しくは「阻害要因」とまではいえずとも先行技術の組み合わせを断ち切るために利用できる記載が見つかることも良くあります。一見自明性の拒絶が妥当に思えても、直ぐにあきらめないことが大切です。米国に限らず外国出願の多くは、現地代理人への依存度が高いと思います。しかし、現地代理人は、自分で明細書を作成したのではないということもあり、明細書や引用された先行技術文献を必要以上に詳細に検討することは通常有りません。現地代理人が半ばギブアップの状態でも、弊所で明細書や先行技術文献を徹底的に検討して有効な反論材料を見出したようなことも少なくありません。

上記(c)の「予想外の優れた効果」に関しては、米国の特許プラクティスの1つの大きな特徴として、出願明細書に記載されていない効果について、出願後に主張することが可能です。(日本や欧州においては、出願時の明細書に教示も示唆もされていなかったような効果に基づいて進歩性を主張することは原則的に許されません。)

また、米国において「予想外の優れた効果」の立証に有効なツールとして、37 C.F.R. 1.132に基づく宣誓書(affidavit)又は宣言書(declaration)(以下、纏めて「宣誓供述書」)があります。この宣誓供述書形式で提出された証言やデータについては、審査官は、公知文献や専門家の見解書と同等の証拠として真摯に検討することが義務付けられています。この宣誓供述書は、最後に文字通り「署名者は、故意の虚偽陳述及びそれに類するものは、18 U.S.C.. 1001 に基づき罰金若しくは拘禁、又はその併科により処罰されること・・・について警告を受けており、本人自身の知識によって行う全ての陳述が真実であること・・・を宣言する」と宣誓して署名するものです。

37 C.F.R. § 1.132の宣誓供述書の詳細については、以下をご参考下さい:
MPEP §716.01(a)MPEP§716.01(c)

また、宣誓供述書については、こちら にもより具体的な説明と、弊所で作成した宣誓供述書のサンプルを幾つか掲載しておりますので、参考までにご覧下さい。

他の国では一般的に審査段階では宣誓供述書の形式での提出は要求されません。しかし欧州の場合、審査の段階では実験証明書を宣誓供述書の形式にする必要はありませんが、異議申立手続きや審判手続きにおいては宣誓供述書の形式にすることが要求されます。

尚、自明性(進歩性欠如)の拒絶に対する対応の仕方については、こちら でも解説しておりますので、ご覧下さい。

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米国(1)

Q. 米国における"utility patent"とはどのようなものか?

A. 米国特許には、実用特許(utility patent)、意匠特許(design patent)、植物特許(plant patent)の3種類があり、実用特許(utility patent)は、日本などにおける通常の特許に対応します。米国における"utility patent"を、日本における「実用新案」に対応するものと誤解されることが多いようですが、実用新案を表す英語は"utility model"です。

Q. 米国における「仮出願」とはどのようなものか?

A. 文字通り、優先権を確保するという目的のためだけの「仮の出願」(provisional application)です。通常の出願と異なり、要求事項が非常に少ないのが特徴です。主な特徴は以下の通りです。

- 出願言語は問われず日本語など英語以外の言語でも出願可。

- 通常の出願に要求されるような明細書の体裁は不要(クレームも不要、手書き図面もOK)1)

- 仮出願に対して審査が行われることは無く、出願日から12カ月以内に仮出願に基づく優先権主張をして通常の特許出願(non-provisional application)をしないと、その仮出願は自動的に放棄される。

- 通常の特許出願に移行した場合に限り、仮出願の出願日が、米国特許法第102条(a)項(2)号(旧法の102条(e)に対応)における「先願」としての基準日、即ち、後願排除の有効日となる2)

- 日本や欧州など殆どの国において、米国の仮出願に基づくパリ条約優先権主張が認められる3)

- 出願料は250ドル(約2万円)。

2011年の法改正(Leahy-Smith America Invents Act,AIA)によって米国は先発明主義から先願主義に移行しますが、それに伴って仮出願制度の重要性が増すであろうと言われております。

注:

1) 但し、仮出願の明細書に、発明が理解でき且つ実施可能な程度に記載されていなければなりません。即ち、記載要件と実施可能要件(明細書の記載に関する特許法112条第一パラグラフ)を満たす書類を提出する必要があります。といっても、上記のように、仮出願には通常の出願に要求されるような明細書の体裁は不要ですので、何らかの形で発明が十分に開示されていれば、仮出願に基づく優先権は通常認められます。例えば、仮出願において、説明を書き加えた図面を提出し、それを優先権の根拠とすることもできます。

また、英語以外の言語で仮出願した場合には、仮出願もしくは本出願において、仮出願の翻訳文を提出しなければ、仮出願の出願日への遡及を享受することができません。

2) 要するに、適正に本出願に移行した場合、仮出願は、その出願日以降に出願された第三者の出願に対して、102条の新規性及び/又は103条の自明性に関する先行技術となり得ます(Giacomini判決を参照;また、上記判決で言及されるAlexander Milburn Co. v Davis-Bournonville Co.を参照)。

なお、米国特許法第102条(a)項(2)号における「先願」としての基準日、即ち、後願排除の有効日については、こちらで詳しく述べましたように、2011年の改正法(AIA)により、旧法の102条(e)における所謂「ヒルマードクトリン(Hilmer Doctrine)」が廃止されました。これにより、米国以外の第一国出願の出願日も後願排除目的に有効な出願日(effective filing date)として認められることになりましたので、パリ条約に基づく優先日が後願排除の有効日とみなされることになり、また、PCT出願は(その出願言語に関わらず)、優先権主張していれば優先日、優先権主張していなければ国際出願日が、後願排除の有効日とみなされることになります。

3) 米国の仮出願に基づくパリ優先権を主張して、米国外に出願することも可能です。しかし、その様な場合、米国外の出願が、米国の仮出願にサポートされているか否か(優先権主張の有効性が認められるか否か)の判断は、その国の法律・規則に基づいて判断されます。この点、特に欧州は、欧州出願の発明が、基礎出願明細書から直接的且つ一義的に導き出せるものである場合にのみ優先権主張の有効性が認められますので、米国では優先権の有効性が認められるようなケースでも、欧州では認められないということが起こりえます。例えば、米国においては、上記の通り、図面に基づくサポートにも寛容であり、多くの場合認められますが、欧州においては、図面のみをサポートとして主張しても、認められない傾向があります。

Q. 出願明細書には必ず実施例を記載する必要があるのか

A. 当業者が過度の実験なしに発明を実施できるように記載されていれば、明細書に実施例を記載する必要は有りません[In re Borkowski, 422 F.2d 904, 908, 164 USPQ 642, 645 (CCPA 1970)]。

Q. 日本における特許出願の場合は、請求項が発明の詳細な説明によりサポートされていなければならないと規定されている(特許法第36条6項1号)が、米国の場合も同様の規定があるか

A. 米国の審査基準(MPEP)にも、日本特許法第36条6項1号の規定に相当する規定が有ります。即ち、MPEP § 608.01(g)及び608.01(o)には以下の規定が有ります。

608.01(g)   Detailed Description of Invention

A detailed description of the invention and drawings follows the general statement of invention and brief description of the drawings. ・・・・・ Every feature specified in the claims must be illustrated, but there should be no superfluous illustrations. 

608.01(o)   Basis for Claim Terminology in Description

The meaning of every term used in any of the claims should be apparent from the descriptive portion of the specification with clear disclosure as to its import; and in mechanical cases, it should be identified in the descriptive portion of the specification by reference to the drawing, designating the part or parts therein to which the term applies. ・・・・・The specification should be objected to if it does not provide proper antecedent basis for the claims by using form paragraph7.44.

上記608.01(g)においては、クレームに記載された全ての特徴について、明細書本文に説明がなければならないと規定されています。但し、当業者には自明の周知事項まで明細書に説明する必要はありません。

上記608.01(o)には、クレームについて明細書本文にも適切な開示が無い場合には、拒絶される旨規定されています。

従って、米国においても日本と同様に、クレームが明細書本文の記載にサポートされていることが要求されると考えます。

タグ:

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English

Welcome to the website of Inoue & Associates

Introductory Statement

Inoue & Associates (located within 1 minute walk from the Japan Patent Office) is an intellectual property (IP) firm having more than 35 years of experience in international IP business.

We are a modest-sized IP firm composed of members each having profound knowledge about the legal aspect of IP and the technologies involved therein as well as excellent skill in actual IP practice, such that high quality services can be offered constantly at a reasonable price.  Each one of our staff members is so trained as to be able to always provide high quality IP-related services including production of documents having a clear and logical construction whether they are in English or Japanese and irrespective of urgency or technical difficulties involved in particular cases.

Over the years, we have built up a solid reputation for our ability to efficiently acquire and protect IP rights in Japan.

We are confident that we can provide higher quality IP services than any other IP firms in Japan.


Features of Inoue & Associates

For acquiring and protecting patent rights, everything starts from the claims and specification of a patent application or a granted patent.  Whether a patent application can be granted with a desired protective scope or a granted patent can survive the challenge from a third party depends utterly on how good the claims and specification have been drafted in the first place.

Invalidation of patents, unexpectedly narrow scope of protection, defeat in infringement suit … all such undesired outcome could have been avoided only if the patent application had been better drafted. 

In the case of Japanese patent applications filed by non-Japanese entities, the claims and specification are usually translations from the non-Japanese texts of the first filed foreign applications or PCT applications. 

From this perspective, the translation of the patent claims and specification is actually more than just a translation and is practically tantamount to the preparation of a legal document which serves as a basis for seeking patent protection.  For this reason, the translation should be done with utmost care by IP professionals such as experienced patent attorneys or paralegals

And that is what we do and is not done by most of the IP firms in Japan

 

Problems related to traditional way of handling patent applications from outside Japan

In typical Japanese IP firms, applications from foreign clients are handled by a team of an IP professional (a patent attorney or a paralegal) and a translator. For example, the translation of a PCT specification for the Japan national phase entry is often carried out by one who is the least experienced in the IP firm or even by an outside translator.

The IP professions work on legal matters based on the translations prepared by translators which are not always so good or of a rather poor quality in many cases. This manner of handling patents is disadvantageous not only from the aspect of efficiency but also from the aspect of cost because poor translations of course make the entire procedure unnecessarily complicated and high translation fees are required even if the translations are not so good. Such inefficient and problematic practice as mentioned above has become customary because many Japanese IP professionals are not good at writing in English or even reading English documents, and the English-to-Japanese translations are generally assigned to beginners.

Consequently, many Japanese IP professionals have to rely on poor translations in their works, thus falling into a vicious cycle. It is not surprising even if patent applications from foreign clients are handled by those who do not fully understand what is disclosed in the original specification nor the clients’ instructions given in English during the prosecution of the application. For years, this has been a serious problem as far as the patent applications from outside Japan are concerned.

Our Solution

Such problems as mentioned above will never happen in the case of Inoue & Associates. Every one of our staff members has gone through very hard training and long actual experience to acquire ability to handle the IP cases alone from drafting patent specifications whether they are in Japanese or English to dealing with various procedures relating to patent applications or registered patents. We do not need and actually do not use any translator. Even in the case of foreign patent applications (in US, EP etc.) filed by Japanese applicants through our firm, the US or European patent attorneys often use our draft documents without any substantial change. That is, the documents drafted by Inoue & Associates as such are often submitted to the USPTO or the EPO.

There is no magic formula for acquiring good IP rights. This can be achieved only by hard work and skill obtainable through long and rich experience as always required in any fields for realizing high quality services.

Inoue & Associates is one of the very limited number of Japanese IP firms capable of constantly offering high quality IP services at a reasonable price. There has been and will be no compromise in the quality of services we provide to our clients and, for this very reason, we have been trusted by many foreign clients as well as domestic clients.

Our skill in IP business is highly esteemed by our clients including two famous Japanese professors emeriti, Dr. Nobuatsu Watanabe and Dr. Hidefumi Hirai, whose recommendations are shown in this web site. Further, if requested, we will be able to show you copies of some letters from various US and EP attorneys praising our abilities.

Our highly-skilled staff members will surely be of great help to your establishment of strong and valuable intellectual property portfolio while reducing cost.

If you are not sure, try us and we promise that we will never fall short of your expectations. You will immediately realize that we are dedicated to efficient acquisition and protection of your valuable intellectual properties and have skills to achieve this goal.

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進歩性の拒絶への対応(Part 1)

特許庁による拒絶理由で最も頻繁に採用され、また対応に苦労するのが進歩性欠如(自明性)の拒絶です。進歩性(米国では非自明性)の判断に関しては、国により評価の基準や手法が異なりますが、実務上、その違いを意識することは多くありません。

日本や欧州では「進歩性」(inventive step)、米国では「非自明性」(non-obviousness)という用語が慣用的に使用されます。これらの用語からは、日本や欧州では従来の技術に対する「進歩」が要求され、他方、米国では進歩していなくても自明でなければよいという印象を受けます。しかし、実際には日本や欧州においても必ずしも「進歩」が要求されるわけではなく、実務上「進歩性」と「非自明性」の違いを明らかにすること困難であり、また違いを見出すことに意議があるとも思えません。

中国においては、進歩性(創造性)について、先行技術に対して「顕著な進歩を有する」ことが要求されています(中国専利法第22条)。しかし、この「顕著な進歩」が認められる例として、審査基準には「発明で現有技術に存在する欠陥や不足を克服し、若しくはある技術的問題の解決に構想の異なる技術方案を提供し、或いは…」(専利審査指南、第二部分、第四章、2.3項)と有り、これは日本、米国、欧州の進歩性(非自明性)判断の基準と大きく乖離するものではなく、日米欧で進歩性(非自明性)が認められれば中国でも進歩性(創造性)が認められる筈と考えて良いと思います。また、我々の知る限りでは、日本や欧米で特許性が認められた件が、中国で「顕著な進歩」の欠如により進歩性を否定されたという件は無いと思います。

いずれにしろ、国毎の基準、評価手法の違いによる影響よりも、審査官の個人差による影響の方が大きいと感じます。要するに、根本的な部分では、国によって進歩性拒絶への対応のアプローチを大きく変更することは必要無いはずです。

想定内の拒絶を受けた場合

先行技術により新規性及び/又は進歩性がないとして本発明が拒絶されている場合、審査官の発明に関する理解が十分でないことがしばしばあります。

多くの場合、審査官は、出願明細書の本文まで詳細に検討することはありません。クレームベースで先行技術と比較検討して拒絶を出してきます。出願明細書に先行技術として説明されているもの又はそれと同等の技術を開示する文献を引用して拒絶してくることも少なくありません。

そのような場合、本発明の特徴及び効果について、出願明細書に記載した発明の開発の経緯に言及しつつ説明した上で、先行技術による拒絶に対して具体的に反論するという手順をとることがよくあります。

より具体的には、本格的な反論の前に、明細書中の記載を引用して、発明が解決しようとする課題(Problem)と、それに対する解決手段(Solution)を明らかにします。これは所謂「Problem-Solution Approach」(課題・解決アプローチ)に沿ったものであり、このアプローチは欧州における進歩性判断テストですが、この手順で進歩性を明らかに出来れば、米国や日本、中国などでも進歩性(非自明性)は認められる筈です。

上記のような場合、通常は、出願明細書作成時に先行技術に対するアドバンテージを明らかにするデータを実施例に含めますので、実際に弊所で扱った案件でも、実施例のデータに参照しつつ上記のような課題・解決アプローチに沿った議論を行うことで比較的あっさりと拒絶が撤回されることが少なくありません。

出願明細書作成の段階で十分に検討し、明細書中において発明の背景と特徴を明確に説明し、実施例に十分なデータがあれば、ほぼ明細書からの引用のみで構成された意見書で拒絶を克服することが出来ることがあります。

要するに、出願明細書の【背景技術】と【発明の概要】(【発明が解決しようとする課題】、【課題を解決するための手段】、【発明の効果】を含む)の項目において、課題・解決アプローチに沿って進歩性を明らかに出来るような明細書の構成にしておくと、出願後の審査の効率化が期待できます。

但し、【発明の概要】(Summary of the Invention)の項目において発明の効果について過剰に記載しすぎると、米国においては、明細書に記載された効果に基づいて権利範囲を限定解釈される場合が有りますので注意が必要です。即ち、クレームされた範囲内の技術で有っても、それが明細書中に謳われた効果を奏さない場合には、権利範囲外と看做される恐れがあります。

従って、【発明の概要】(Summary of the Invention)の項目には、従来技術の課題と、それに対する解決手段が明らかになる最低限の記載とすることが望ましいと言えます。

因みに、米国では出願明細書に【発明の概要】(Summary of the Invention)の項目は記載しなくても良いことになっています。

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