急増

PCT・諸外国の出願手続きの特徴

PCT及び主要国(米国、欧州、中国、韓国)における特許制度・手続きの主な特徴と問題など

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PCT国際出願並びに外国特許出願に関する主要国における特徴的な手続きや問題点などについて説明致します。特許に関する主要国というと、これまでは日・米・欧の三極、若しくはこれに韓国を加えた四極でしたが、近年、中国が知的財産の強化を国家戦略として掲げ、中国企業による出願が急増しており、上記の三極若しくは四極に完全に食い込んだ形となっております。2010年には、中国国内における特許出願件数はついに日本国国内における出願件数を抜き、さらにはその約7割が中国国内の企業などによる出願となっております。10年前には、中国国内における出願件数は日本の1割強程度であったことを考えると、誠に驚くべき勢いです。

従いまして、以下に米国、欧州、中国、韓国における特許出願について、特徴や注意事項などを挙げてておきたいと思います。
各国の特許制度の概要については、様々な資料が存在し、また弁理士や弁護士さえ知っていれば出願人は殆ど意識しなくても良い情報も多く存在しますので、ここでは出願人が各国の特徴を把握するために役に立つと思われる事項のみを選択して解説致します。

米国

米国においては、通常の特許は Utility Patentと称されます。更に、日本の意匠に相当するDesign Patent、及び植物を保護するPlant Patentがあります。上記のUtility Patentは、屡々、日本の実用新案に相当するものと誤解されますが、実用新案に相当する出願制度は、米国には存在しません。

米国の特許制度は、政治・経済情勢に応じて、これまでに何度も大きな変化を経ていますが、近年、非常に大きな変化が見られます。2011年には、数年前から毎年のように法案が出されるも成立せず、もう実現しないのではないかとも言われていた先発明主義から先願主義への移行を含む法改正[AIA(America Invents Act)]が遂に成立しました。また、最高裁判所で扱われる知財案件も急増し、実務に大きな影響を与える判決が相次いでいます。

経済的にはなかなか回復の兆しが見えない米国ですが、それでも依然として世界一の経済大国であり、日本からの出願が一番多いのも米国です。(2010年の日本からの出願件数は、米国が約84,000件、欧州が約42,000件、中国が約34,000件)

特許訴訟の件数も、日本や欧州と比較すると断然多いです。1997年~2009年における特許訴訟の件数(弟1審)は、日本において受理件数約2,800、判決・決定件数730、欧州で一番特許訴訟が多いドイツで受理件数約9,200、判決。決定件数約3,700であったのに対し、米国においては受理件数約34,200、判決・決定件数約1,270でした。(但し、近年の中国における特許訴訟件数は既に米国を上回っているものと思われます。)

韓国

韓国は非常に特許に力を入れており、年間の出願件数が常に上位5位以内に入る特許大国の一つです。比較的最近の出来事としては、2011年の2月に、韓国Samsung Electronics Co., Ltd.と米国IBM Corpが、特許を相互利用できるようにするクロスライセンス契約を結んだと発表したことが大きな話題になりました。2010年における両社の米国内特許登録数は1位と2位です。

また、韓国においては、近年、造船産業の長期的な技術開発投資が進んでおり、特許出願件数も急増しています。2009年の韓国内企業による造船海洋分野の特許出願件数は1,800件を越えており、2位の米国の約1,200件を大きく引き離しています(日本は約800件)。

韓国の特許制度は日本の制度と類似した部分が多いのですが、2012年3月15日に米韓自由貿易協定(FTA)が発効となったのと同時に、特許・商標法が改正されました。大きな変更点の1つとして、新規性喪失の例外規定の適用期間(学会発表などにより自ら発明を公知にしてしまった後、新規性を喪失せずに特許出願できる猶予期間、所謂「グレースピリオド」)が、6ヶ月から12ヶ月(1年)に変更されました。日本では、このグレースピリオドは、6ヶ月です。

中国(3): 現地の特許事務所

以前は、中国の特許事務所は、CCPITという国営の特許事務所ひとつしかありませんでした。しかし、現在は自由化されており、更に中国の出願件数の増加に伴って、特許事務所の数も急増しております。

数年ほど前まで、例えば日本等の外国から中国に出願する際の誤訳が大きな問題となっておりました。しかし、自由化から久しく、厳しい特許事務所間の競争を生き残った事務所には信頼をおける事務所も増えてきているようです。弊所ではCCPITを含む5つの中国特許事務所と仕事をしておりますが、どの事務所も特に大きな問題を起こすこともなく誠実に仕事をこなしてくれています。


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